2016/12/13 |
GARNiDELiA インタビュー! |
Posted at: 14:00 |
GARNiDELiAの世界観を存分に堪能できるオリジナルフルアルバムが完成!
女性ボーカリスト・メイリアとコンポーザーtokuの二人によるユニットGARNiDELiA。
多岐に渡るGARNiDELiAの音楽性と、メイリアの歌い上げるバラードからダンスまで披露する圧倒的なパフォーマンス力が話題を呼ぶ中、《Linkage Ring》以来、約2年ぶりとなるオリジナルフルアルバムが完成。そのタイトルは《Violet Cry》(12/14発売)。
メイリア「バイオレット=紫は赤と青が混ざった色。『赤』は情熱、喜び、楽しみ、『青』は悲しみ、怒り…感情を色で表現しました。人生の中で起こる様々な感情に寄り添っていけるような曲をたくさん書いていきたいという想いでこのタイトルにしたんです」
そう語る今作は、TVアニメ『ガンスリンガー ストラトス』ED曲の〈MIRAI〉、オンラインゲーム『Soulworker』主題歌の〈Burning Soul〉、TVアニメ『クオリディア・コード』2nd ED曲の〈約束 -Promise code-〉の他、動画共有サイトで大ヒットを記録している〈極楽浄土〉などを収録した13曲入り。
メイリア「〈MIRAI〉はバラードでお願いしたいとお話をいただいて生まれたものなんです」
toku「バラードは“核”になるものなので、メイリアの声が中心で輝けるようなものを考えて作りましたね。王道な曲であればあるほどメロディーがストレートに入ってくるんじゃないかと思っていたので、それをやってみたというか。転調を多くしているんですけど、それをあまり感じさせない作りを音楽的にもやってみた感じですね」
メイリア「『ガンスリンガー ストラトス』のヒロインは主人公の男の子に対して、何があっても味方でいる、世界中が敵になったとしても見捨てないし、私だけはずっとそばにいるという子。こんなに誰かを愛することができるって本当に幸せだなって脚本から感じて、自分がそういう存在の人に出会ったとしたならどういう歌だったり言葉をかけるんだろう?そういう風に大きな愛をテーマに書いていったので、ラブソングとして聴くこともできるし、聴いてくれる人によっては家族や友達を想ったり、変わるものでもあるのかなって思いますね」
New Album
『Violet Cry』
2016.12.14 Release
〈MIRAI〉のミュージックビデオは2つありますね。
メイリア「アニメの舞台設定が二重の世界で、パラレルワールドなので、それを映像でどう見せようかと。時代を超えてというか、世界を超えてもあなたを愛するということをどうやったら表現できるかというところで、現代のシーンといつの時代かわからない幻想的なシーンを織り交ぜることで表現したのが一本。もう一本は、父と娘のショートムービー。実はこれを聴いた友達やファンの人から、結婚式で使いたいっていう声をいただいて、実際使ってくれた人もいたんです。そうか、ウェディングソングにもなるんだと。“君の未来はわたしの未来 ずっと寄り添っていく”っていうフレーズが、確かにぴったり。そういう話をスタッフとしていたら、じゃあ映像作品でウェディングソングとして成立する作品を作ろうと。それであらためてショートムービーを作ったんです。一概に結婚といっても、それはふたりだけのことではなく、それぞれの家族が入ってくるわけだし、その中で家族を切り口に親子の物語にしたんです」
〈約束 -Promise code-〉は壮大な世界で絆を感じさせるもの。
toku「『クオリディア・コード』の脚本を読ませていただいて、和の音楽のエッセンスの楽器を入れつつ、今までのガルニデの闘いのイメージを入れて作ったんです」
メイリア「このアニメは主題歌も3アーティスト、脚本家も3人、3つのパターンで構成されているんです。アニメのキャラクターも東京・千葉・神奈川という3都市で、それぞれにメインのキャラクターがいるんですけど、私達は神奈川担当で。それをうかがったうえで作ったので神奈川編を意識して作ったんです。その物語の中で“約束”というキーワードがたくさん出てきて話が展開されていくので、大事な言葉なんだなと感じて詞の世界観をそのキャラクターのキャラソンのように作りました。かつ、アニメを見ていない人や、ガルニデのファンの人にとっては、私達からファンの人へのメッセージと受け取れる言葉を入れたものでもあるんです」
ミュージックビデオには凛々しい殺陣のシーンが。
メイリア「そう思って下さると嬉しいです。実は殺陣はもちろん、刀を握ったのも生まれて初めてだったんです。この曲からどういうミュージックビデオにしようという話になった時に、闘っているシーンを取り入れたいと申し出たんです。アニメのキャラクターが刀を持って闘うキャラクターなので、せっかくだから殺陣で闘うところを見せられたらアニメともリンクする。やりたい!と自分から言ったものの本当に難しくて。撮影の一週間前に4時間だけ、先生にみっちり教えてもらったんですけど、二週間分を4時間で教えてもらうっていうことで、もうすごかったんです。たたきこむっていう感じで。練習の次の日が全身筋肉痛。さらに本番はもっと過酷な状況で、撮影場所は廃工場。運悪く前日に雨が降っていて、床がぬかるんで安定していない上で殺陣をするという。それで苦労したんです。次の日は立てませんでした。殺陣だけに(笑)」
動画共有サイトで10月末段階、総再生回数1,100万回を突破し、大ヒット中なのはメイリア、みうめ、217の『踊っちゃってみた』第4弾〈極楽浄土〉。
メイリア「海外の人も踊ってみたって人が多くてその反響がすごく嬉しいですね」
toku「サンフランシスコのイベントに行った時に『踊ってみたコンテスト』があって審査員をやったんですけど、そこにもこの〈極楽浄土〉を踊ってくれているグループがいて」
メイリア「アメリカの方でしたね。この曲は〈約束 -Promise code-〉のカップリングで映像をupしたのは春だったんですけど、前々から和装でダンスしたいっていうのがあったんです。でもなかなかタイミングが見つからなかったところに、日本刀を持っている女の子たちのアニメの主題歌の話があって、シングルとして“和”をテーマにした一枚が出来るんじゃないかと生まれた曲なんです。海外のイベントも行かせていただいていて、日本人として日本の文化をどう発信できるか、日本のいいところをもっと海外の人に伝えたいって思っていたので、そのひとつとして着物は海外で人気も高いし見てもらいたいなと和装でダンスしたんです」
そんなタイアップ曲はもちろん、新曲にも注目が集まる。このアルバム《Violet Cry》をリードするのは〈Cry〉。ミュージックビデオの強烈なシーンも目が離せない。
メイリア「今まで私達はポジティブで希望を歌うことが多かったんですけど、生きていく上で生まれるいろんな感情、その“負”の一面というか、何かを失ってしまった時に、一緒に寄り添っていける楽曲を作りたいと思ったんです。この〈Cry〉は最初から最後までずっと暗いまま終わっていく楽曲で、ミュージックビデオも今までにない世界観。一日中、泣いて撮影したんです。今までずっとキリっとした表情のものを撮って、弱い部分はあまり見せてこなかったんですけど、それが一瞬にして崩れる部分を見せるのもありかなって。新しい表情を見てもらえるのかな。何より共感してもらえる曲であるといいなと思います」
新たに世界を押し広げたGARNiDELiAを存分に堪能できるアルバム。
toku「メイリアが話したように、今まで僕らはポジティブシンキングな歌詞が多くて、でも心の内面はそういうところばかりじゃない。もっと自分の深い所で悲しんだり苦しんだりした楽曲と聴く人のリンクというか、感情が近いところにマッチする時のほうが多いんじゃないかと思っていて、それを今回のアルバムで表現できたらと思っていたんです。なので音に関してもわりと内面に寄せたというか、感情の起伏が大きいサウンド、振り幅の大きいサウンドにできたかなと思いますね」
メイリア「約2年ぶりのアルバムなんですけど、海外も含めていろんな場所でライブをやらせていただいて、直接みんなと音を楽しむ機会が増えて、その中でもっとこういう音が欲しいとか、もっとこういう曲があったら楽しめるとか、ふたりで考えるようになってきて。ライブで盛り上がる、みんなと一緒にライブを作っていけるものをと意識して作ったので、たぶんこのアルバムの曲達はライブで化けると思うんです。今まで以上にもっと身近に感じられる、寄り添える。歌詞の世界もそう。本当につらい時に頑張れ!って言われても頑張れないと思うから、そういう時に一緒に落ち込んだり一緒に泣いたりとか、そんな詞を意識して書くようにしました」
toku「海外の反応からもいろんなエッセンスをもらったので、これからやっていく上で僕らにもっと必要な楽曲をやっていきたいなと、それがガルニデの音楽なんだと思いますね」
メイリア「あと今回のアルバムでは新しい試みとしてコラボをしたんです。アメリカで出会ったアーティストと一緒に作った楽曲(収録曲:BAD BOY-GARNiDELiA vs HEAVYGRINDER-)があって、それはさらに新しい一面を見てもらえるんじゃないかと思います。自分達的にはめっちゃいい曲が出来たと思っていて、それは私達がいろんな世界を見てきたからこそ出来たものだし、アメリカに行ってなかったらアーティストの方と出会えていなかったわけで、レコーディングのミュージシャンも別のグループの方に参加してもらったり、そんな新しい出会いも今回のアルバムに詰まっているので、きっとみなさんがびっくりされるような一面が感じられると思います。えーっ!ガルニデリア、やばいじゃん!みたいな(笑)。そんな刺激的なアルバムにできあがったと思います」
toku「コラボに関しては、僕らはメンバーがふたりという機動力みたいなものが発揮できるんじゃないかと。これからも固定していない良さを出して行きたいですね。アイデアを考えて実現していきたいです」
音楽のチカラを感じる日々ですか?
メイリア「音楽は言葉の壁を超えますね。海外で感じたのは、もちろんみなさん日本語も勉強してくださっていたりしてMCの時とかも多少通じたりするんですが、歌詞には難しい日本語を使っていたりもしますし、でもそういうところではない何かで楽しさを共有できるのは音楽の魔法。音楽だからこそ出来ることなんじゃないかなって思っていて。自分も含めてつらい時とか、苦しい時とかに、音楽に助けてもらえていることがたくさんあるし、大好きな音楽を毎日こうやって発信したり、そうすることでみんなから受け取ったりできる毎日がすごく幸せだなって思っています」
toku「僕は、ガルニデを結成する前はアレンジャーだったり、裏方としてやっていたわけですけど、今はSNSがあるお陰でファンとも近くて、リスナーとの接点が増えたと思うんですね。いろんな反応を知ることも出来る。どんな意見がもらえるか気にする必要があったりとか、そういう新しい音楽の在り方、関わり方、つながり方っていうのが急速に変わっていく時代なのかなと思っています。その中でライブをやって、反応が返って来た時に“あ、もっとこうしたいな”っていうエッセンスが次に曲を作る際に生きたりとか、制作のテンポが早くなったりする。ましてやパソコンとかのお陰で、今日もキャンペーンが終わって、これからホテルに帰ったら制作が待っているわけです(笑)。まあ一概にいいコトばっかりじゃないかもしれないですけど、僕らとしては時間をいっぱい使っていいものを作れる環境にいるんだなと思いますね。これからもいいものをたくさん作りたいです。期待に応えるっていうのもあるし、自分の期待に自分が応えていくっていうこともしていかないとなっていうのをあらためて思っています」
12月には、大阪と東京で5度目のワンマンライブ「stellacage vol.V」を開催!
メイリア「大阪はアルバムリリース前で、東京はリリース後なので、全然違うセットリストでまったく違う世界観のライブをしようと思います。ツアーという立ち位置ではなく、大阪と東京は単発で別物。相当大変なことをやろうとしているんですけど私達はいつも自分達で自分達の首をしめちゃうんですよねー。でも大阪は初めてワンマンをやらせていただくっていうことで、初めてガルニデのライブを見る人もいらっしゃるんじゃないかと、初めての方に向けたものにしようと思っています。そして東京はアルバムを引っさげたライブになると思うので今後の未来を掲げたものにしたくて。新しい私達を見せられるものにしたいと思います」
toku「2年ぶりのアルバムということで海外で得てきたエッセンスの集大成として出来たものだと思います。ここから先、年末にワンマンがありますけど来年のライブだったりを見据えたアルバムでもあるので、これをたくさんの人に聴いてもらって名古屋でもワンマンができるように頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!」
(11/11 インタビュー・早川矢寿子)
GARNiDELiA Official Site http://www.garnidelia.com/