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どんなことを考えて今を過ごしているのか。アルカラのVo/G 稲村太佑にインタビュー!

2020/08/01 12:00

神戸で結成されたロックバンド・アルカラ。自称「ロック界の奇行師」アルカラは、稲村太佑(Vo/G)の独特な視点で描かれた歌詞や、ギターロックやオルタナティヴロックなどの音楽性を基調としつつ、一筋縄ではいかない自由奔放さを武器にロックシーンで活躍している。昨年12月には3人体制となって初のフルアルバム「NEW NEW NEW」がリリースされた。現在はコロナウイルスの影響でライブ活動が困難な状況だが、稲村は自身が主宰するインディーズレーベル「くだけねこレコーズ」のYouTubeチャンネルで「いなむラジオ」を毎週配信するなど、コロナ禍でも様々なアイディアでファンを楽しませている。いつライブが再開できるか見通しがたたない中で、稲村はどんなことを考えてコロナ禍を過ごしているのか話を聞いた。



――稲村さんはコロナ禍をどのように過ごしていましたか?

今の時期だからこそできることを探したいというのと、YouTubeチャンネルを使った配信をしたりしていますね。部屋の二畳ぐらいのスペースに機材やマイクを置いて配信できる環境を作りました。毎回なにかしらのテーマを決めて雑談したり、弾き語りで歌ってたりしますね。それと緊急事態宣言がとけた事もあり、最近は僕らがめちゃくちゃお世話になっているライブハウスの稲毛K'S DREAMでライブ配信をしたりと、新しいことにも挑戦したいなと思っていますね。特に今はライブハウスが苦しい状況だと思うので、僕らがライブハウスにできることは何かというのも考えて動いていますね。YouTube配信のスーパーチャットの収益をライブハウスに寄付したり、あとは僕がいきなり絵を描きたくなって謎の絵を描いたんですけど(笑)。それをTシャツにして販売して、全部いちから自分で包装して送るってことをしてその売り上げも故郷のライブハウスに寄付することにして。最初は50枚ぐらいかなと思っていたら500枚ぐらい売れて、本当にビックリして。

――いろんなアイディアを一つ一つ形にすることで、思わぬ喜びがあったんですね。

なので、そういう人の気持ちが集まった企画ができたのは嬉しかったですね。これをしたら正解というものはないので、思いつくことでこれが正しいなと思ったことをしたら良いと思うんですよね。各地のライブハウスやバンドマンと情報を共有しているんですけど、それぞれがやるべきことをやっている状況なので、その中で磨いていく技術だったり心のもちようだったり、音楽を本当にやりたいという気持ちを本当に試されているなとも思っていて。この状況を本当に乗り越えて、またライブハウスでお客さんをパンパンにいれてそこに辿りつきたいですよね。これまでは当たり前のようにライブをしていましたけど、こんなに尊いものやったんやなって改めて思いましたし、それはお客さんもそうだと思うんですけどね。

――稲村さんがYouTube配信を毎週することによって、ファンの方は稲村さんのことをより身近に感じられるようになったでしょうね。

僕がしている配信や活動はマスにやっている事じゃなくて、それこそ密にやっている事なので。密だからこそできる内容でもあるので、そこは大事にしていることかもしれないですね。僕らはアルカラをして17年ぐらい経つんですけど、その中で出会ったライブハウスだったり仲間だったりファンの人たちだったり、そこには歴史があるんですよね。K'S DREAMでライブ配信すると決まった時もライブハウスのスタッフがめちゃくちゃ喜んでくれて。僕らお客さんが2、3人の時からK'S DREAMでライブをしていたんですけど、その時から店長が「アルカラの音楽は良いよ、上に行けるよ」と信じてくれていたので。CDを手売りしてきたバンドだからこそ、こういう感覚は大事にしたいんですよね。自分たちができることは自分たちの信念をもって活動することだけなので、そこはこれからもブレずにやっていくと思います。さっき話したTシャツのこともそうなんですけど、意思や意味をもって動いたら人ってそれに対して感動して動いてくれるんやなと。「人は人でしか感動できない」という美味しんぼにでてくるキャラクターの海原雄山の名言があるんですけど(笑)。

――確かに名言です(笑)。

それはSNSでもライブハウスでも変わらなくて、だからこれまで自分たちがしてきた事と変わらないことをこれからもしていけばいいんだと自信にもなりましたしね。「NEW NEW NEW」の時のインタビューでも同じような事を話したかもしれないですけど、曲に関してもライブでも0から1を作ることの大切さを感じたし、そこは周りを変に気にせずに自分のやりたいことで0から1を作ればいいというか。そうしたらその1を10にしてくれる周りの人たちがいるので、だから一番大事なのは0から1を作ることなんですよね。そこにもっと自信をもてたら、1を10にするために協力してくれる皆さんももっと加速できるだろうし、それが良い化学反応を生み出していくのかなと。

――確かにその0から1に対する意識についてはお話していましたね。

その中でアルカラは長くバンドをしていることもあるので老舗というか、「お前らにしかない味」をどんどん追及していくべきなのかなと(笑)。「やっぱ夜中の3時に食いたいラーメンはお前の店なんだよ」っていう(笑)。行列を作りたいために作るのではなくて、自分たちのやりたい事を曲げずに続けていたらその波長と合ってくる人も増えると思うんですよね。そこにブレがあると今までいたお客さんも去っていってしまうかもしれないので、そこはこれからも大事にしたいなと余計に思いましたね。

――コロナ禍で稲村さんがどのように楽しませてくれるのか、これからも楽しみにしています!

YouTubeでの配信も今は家にいる時間が多いので需要はあると思うんですけど、内容を研ぎ澄まさしていく必要はあって。だからYouTuberじゃないですけど、配信の内容で毎週なにかに挑戦しようと思っているんですよね。来週は配信時の背景をグリーンバックにしてるんですけど、それを宇宙にして配信しようかなと(笑)。それで最後に宇宙の歌を歌ってみたり(笑)。動画の編集じゃなくてリアルタイム配信で「じゃあ今から宇宙行ってきます」といって宇宙から配信できたら面白いじゃないですか。どうでもいい事なんですけどね(笑) 。なんとなくただ垂れ流しで話すのではなくて、挑戦してるところをみせたいと思っていて。過去の話をすることも楽しくて良いんですけど、応援したい気持ちというのは高校野球でもそうですけど頑張ってる姿だと思うんですよね。だからコロナの状況の中で改めて大切なことに気付けたので、またライブハウスでみんなで音楽を楽しめる日がくるまで、そこはブレずにやっていきたいと思っています。


インタビュー・文/菊池嘉人


アルカラ Official Website >> https://arukara.net
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