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満を持しての1stフルアルバム!「どんな曲も、自分の歌い方で表現したい。作り上げた世界観を守っていきたいと思いながら歌っています」

2020/03/16 16:00


CHiCO(CHiCO with HoneyWorks)を輩出したボカロ/アニソン特化型の全国区オーディション、第1回『ウタカツ!オーディション』で準グランプリを獲得。
アニメ『ヲタクに恋は難しい』EDテーマ「キミの隣」でメジャーデビュー後、リリースのたびに注目を集めるhalcaが満を持して届けるのは初のフルアルバム「Assortrip」(2/12発売)。
透明感のある歌声で人々を魅了する期待のシンガーhalcaにインタビュー!

TVアニメ『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』エンディングテーマとしても話題となった「センチメンタルクライシス」をはじめTVアニメ『ぼくたちは勉強ができない!』のエンディング主題歌「放課後のリバティ」など、アニメタイアップソング満載のアルバムのタイトルは「Assortrip」(読み:アソートリップ)。



――タイトルは“Assort”と“trip”を合わせた造語。たくさんのものが詰め込まれたアルバムの世界をhalcaと“旅”することを表現した言葉だそうですが、どんなふうに生まれたものですか?

タイトルは最初「アソート」という言葉を提出したんですが、スタイリッシュすぎると言われて、もう少し考えることになったんです。でも私はお菓子が好きだから詰め合わせとか小さい時から目にしていて、アルバム発売日がバレンタイン近くということもあって、「アソート」からなかなか離れられなくて。そんな時に「トリップ」っていう言葉に気づいて、アソートはtで終わるし、トリップはtから始まるからこれをひとつの言葉に出来たら?と思いついて「Assortrip」。造語ならオリジナリティーがあるし、目で見た時にも、発音した時にもしっくり来るね、と決まりました。

――デビュー曲「キミの隣」から始まるアルバムは、halcaさんと出会った時を思い出してたちまちハッピーな気分になります。

ありがとうございます! リリースしてから、特にこの曲が好きとか、こんな曲も歌えるんだ?とか、いろんな感想をいただくたびに「ああ、もう発売しているんだ!」と嬉しく実感しています。

――アルバムリード曲「one another」は、halcaさんが初めて作詞に挑戦した意欲作。“あめがなくなったら駆け足でエレベーター”という、ライブ前のシーンから始まって、どんなふうにステージに飛び込んでゆくのか、その思いと共に伝わってくる曲。

最初のシーンは本当にライブ前そのままですね。いつもお守りにしている飴があるんです。台湾のお土産でいただいたのど飴で、他のアーティストの方からもおすすめされて以来ずっと。それをなめ終えてからハイタッチして「急がなきゃ!」って階段だったり、エレベーターに向かうんです。

――“何話すの?お水はどう飲む?”というフレーズに、halcaさんのドキドキが伝わります。

2019年からワンマンライブをしているんですけど、それまではオープニングアクトやイベントなど、呼んでいただいたライブの出演だったので数曲歌うだけだったんですね。いざワンマンとなるとそういうことが気になるようになって。お水を飲むタイミングをどうしたらいいんだろう?って。歌うたびに飲むのも・・・でも飲まないと落ち着かないし。MCの時にも実際「お水はいつ飲んだらいいんでしょう」ってお客さんに聞いたくらい(笑)。でもこういう気持ちって、たぶん今しか味わえない、今しかない悩みじゃないかな?と思って、今しか書けないことを入れてみました。そうしたら作曲・編曲をしてくださったkz(livetune)さんが、面白いねって言ってくれてOKをもらったんです。

――では曲が先にあったんですね。字数を合わせるのは大変じゃなかったですか。

はい。最初は言葉の数を合わせることばかりに意識が行ってしまっていて、伝えたいことが、さらっとしてしまったり、曲に合っていないネガティブなことが入ってしまったり。でもkz(livetune)さんやスタッフさんと打ち合わせをする中で、ノートにAメロはこういうことを言いたい、Bメロではこういうこと、サビではこういうことを言いたい、という風に分けてから、いつもしゃべっている言葉で気軽に書いて、だんだん細かく拡大していくといいよってアドバイスをいただいてから、すらすら書けるようになりました。

――アルバムには、halcaさんの心そのままを感じる曲もあれば、「be your XXX」のように、こんな曲も歌うんだ?と驚く楽曲も。

今までにないタイプの曲で、録る前は不安でした。でもいざ歌ってみるとスムーズに歌えて「halca、今日は調子いいね」ってディレクターさんにも言っていただけて嬉しかったです。今まで歌わせていただいたラブソングは、わりとハッピーなものや、前向きな楽曲が多かったんですけど、今回は後ろ向きな世界観でリクエストさせていただきました。

――halcaさんからリクエストを?

はい。作ってくださった神谷志龍さんの曲の雰囲気を思い浮かべたときに、嫉妬心とか、どろっとした気持ちを描いたものがいいんじゃないかとひらめいて、お願いしたんです。心の底にしまっていることや、もやもやしたことを言っているので、いつもよりも語尾に息の成分を多くしたりとか、ちょっと他の曲よりも息遣いに気をつけました。


「歌手になりたい。歌を聴いてほしい。ただそれだけで、ライブもインタビューも想像の外でした」


――「あの頃の僕たちを」は胸に来るバラード曲ですね。

はい、すごくいい曲で・・・レコーディングの最中に、2番あたりで気持ちがこみあげてきて泣いてしまったんです。マネージャーさんがブースに入ってきてくれて「これは本当にいい曲だよね」って寄り添ってくれました。“キミだけいないこの場所に ひとり来れなかった”とか“置いてきたはずなのに忘れられなくて”とか、もう・・・全部が響くんです。作詞の宮嶋淳子さんは、デビュー前からお世話になっているんですが、本当にすごいなって。今回のアルバムで自分が作詞に初挑戦してみて、あらためてすごさを感じました。

――シングルのカップリングも数曲収録されていて、個人的には「サカナイトデイズ」が大好きです。あらためていい曲!と何度も聴きました。

ありがとうございます! カップリング曲を2、3曲なら入れてもいいよって言われた時に、絶対入れたいと思ったのが「HORiZON」と「サカナイトデイズ」なんです。どちらの曲も私にライブの楽しさを教えてくれた曲。私が歌手になりたいと思ったのは、ライブがしたかったからではなかったんですね。ただCDを出したい、歌を聴いてほしいという想いだけで。

――そうだったんですね。

はい。デビュー前は、ライブはもちろん、こうしてインタビューを受けることも、ラジオやテレビに出演することも、撮影でさえ想像もしていなくて。歌手の人は歌う人、っていうだけでした。なのでレコーディングスタジオが今でも一番開放できる大好きな場所なんです。でもワンマンライブをさせていただいたり、大きなステージに立たせてもらった時に、特に「HORiZON」のほうは初めて聴いた人にも乗ってもらえる、クラップもしてもらえる曲なのですごく勇気をもらって。「こんなにライブって楽しいんだ」「ああ、みんなこんなに盛り上がって笑顔になってくれるんだ」って思ったんです。「サカナイトデイズ」は歌っていても聴いていても気持ちがよくて、聴けば聴くほど癖になる曲。デビュー以来4枚のシングルとミニアルバムを1枚出させてもらったんですけど、デビューしたばかりの時にはまだ出会っていなかった人もいる。カップリング曲を知らない方に、いい曲だから聴いてほしかったし、すでに知っている方にも忘れないでほしかった。あらためて聴いてほしかったので入れました。

――「Ride on Music!」は、ヒャダインこと前山田健一さんによるパンチの効いたディスコナンバー。

これもすごく楽しい曲。ただ、どう歌おうかと、そこはすごく悩みました。歌詞も面白いし、強気な言葉も入っているので、振り切って歌うか、カッコつけて歌うか、いつもの私の感じも出したいなと思って、ディレクターさん、エンジニアさんと、その割合を相談しながら歌い方を作っていったんです。イメージもしっかり出来るように、歌詞を見ながら歌う時も右上の余白に、アフロで星型のサングラスをかけている自分の絵を描いたんです。目に入るところに紙を置いて「わたしはこれ!」って(笑)。英語のところもノリノリでゴスペルの方をイメージしながら歌いました。

――歌い方を決めてからは、楽しくレコーディングしたんですね。

はい!とても楽しかったです。掛け声のところも、スタッフさんたちにみんな参加してもらったんです。クレジットのback ground vocalsにたくさん名前が表記されているんですが、みんなでひとつのブースの中に入ったんです。ひとつのものを作るって団結力が必要。もともと仲のいいチームでしたが、このレコーディングで、ぐっと距離が縮まったなって思いました。ふだんからサポートしてくれている方々と、音楽制作の上でも一緒に作るっていうのはやはり楽しいですね。あと、この曲はミュージックビデオを作ったんです。公開されたらぜひ見て欲しいです!

――「ハローセカイ」は、幸せの価値観がやわらかな波動で届く歌。

何回も何回も聴いて、どう歌おうかワクワクしていた曲なんです。日曜日、好きな時間に起きて、お弁当を作って、ピクニックに行って芝生で寝転ぶ、そんなイメージ。前半の方は明るめの前向きなことを言っているんですけど、2番で悩みがちらっと見えているところが、差し色のような感じになっていて。たとえば私がこの歌詞を書くとしたら、世界は平和で今日も良かったみたいな曲になってしまうと思うんですけど、そうじゃない。明るい穏やかなものの中に少し憂いや不安を見せて、つらいことも喜びも、全部拾い集めたら幸せだよねっていう歌になっている。幸せに気づけるって大事なことだと思います。素敵な歌詞と楽曲を楽しんでもらえればと思います。

――アルバムのラスト曲は、攻め感が光る「サワリタイミライ」。

実は1年半くらい前、「スターティングブルー」のリリースの頃に出合っていた歌なんです。どこかのタイミングで出したいと、1コーラスだけ仮歌も録ってあった曲なので、その時の自分よりも成長した姿を見せられるといいなとレコーディングに取り組みました。

――当時の自分の歌を超えられましたか。

それがちょっと、逆に気合が入りすぎて最初はうまくいかなくて。「いつも通りに好きに歌っちゃえばいいんだよ、気にしすぎないで」と言われてから、声が出るようになってブレスのタイミングも自然に出来るようになったんです。2番で、リズムの取り方が変わるところがあるんですけど、「スターティングブルー」の頃の私だったら、この乗り方、楽器に合わせてこういう歌い方にしようとか、まだそういう発想にならなかったなと思うと、そういう意味でも、ずっと温めていて良かったと思いますし、今回歌えて良かったなと思います。自分でも自分の成長を感じることが出来た一曲です。


「私じゃないとダメなものをみつけていきたい、私だからできること、表現できることを見つけたいという気持ちは、以前より強くなりました」


――【初回生産限定盤A】には、ミュージックビデオ集を収録。

「キミの隣」と「スターティングブルー」の時のことを、今回のリリースを機に、あらためて思い出してみたんです。本当に本当に普通の学生の女の子が、画面に映っていて・・・(笑)。はじめてのことだらけでした。ミュージックビデオやジャケットの撮影に行っても、あの頃は本当に何をしていいかわからなかったんです。それでもこうして形に残してもらえて本当に嬉しいです。

――今のhalcaさんを知っているからこそ、その時には気づかなかった発見があるんですね。

「センチメンタルクライシス」のミュージックビデオの撮影の時は少し慣れてきたのもあって、周りもちゃんと見れて、音楽も耳に入ってくるようになって。間奏の時に、鳥を持って歩いているシーンで、音に合わせて初めて動きをつけたり、前の2作のMVよりもちょっとだけ表情がやわらかくなったなと思います。でも実はこの撮影の時に、気持ちを込めたら電話ボックスのシーンで涙が出ちゃったんです。しっかりと作品の世界に入れたというか。ちょうどデビューして半年くらい、何かわからないけど自分の中で不安に思っていたことや縛られていた何かがほどけたんです。その後の「君だけ」のミュージックビデオでは、もっと力を抜いて、撮影に挑めるようになりました。スタッフの皆さんにも「表情いいね」って言っていただけて。YouTubeの再生回数も「君だけ」がミュージックビデオの中で一番多いんです。たくさんの方に届いて、頑張って本当に良かったと思いました。

――ミュージックビデオを順に見て行くと、halcaさんのデビューから今までの成長が素敵に感じられますね。そのあとの「放課後のリバティ」も見応えある楽しい映像でした。

「放課後のリバティ」は、思い切り楽しい曲なので、いろいろな表情に挑戦したんです。初めて女の子たちと一緒にダンスしたり、ポーズで“halca”と作ったり、私自身も楽しくて。「one another」は、ミュージックビデオの中では、作詞で悩んでいる顔をイメージしたんですが、たぶん私がステージに上がる前の、「大丈夫かな、あれよし、これよし、うん、大丈夫、行くぞ!」みたいな、ちょっと不安な表情にも似ているんじゃないかと思います。メリーゴーランドで笑っているところはみなさんとステージで目が合っている顔に近いかも!

――そして【初回生産限定盤B】には、LIVE from halca 4th LIVE Help Me!!!! 〜CRAB QUATTRO〜からチョイスされた映像が収録。

収録されている4回目のワンマンライブは、自分の中でも、今までで一番納得の出来るライブだったんです。テーマを「今日はカッコつけるぞ!」って決めていて、衣装も今まではふんわりしたものを着させていただいていたんですけど、この時期はリリースしたミニアルバム「white disc +++」に「Distortionary」とか「曖昧グラデーション」とか、カッコいい曲が入っていて、さらに同じ月にリリースした「放課後のリバティ」のカップリング曲「A・WA・WA・WA」もカッコいい曲だったので攻めたくて。しかも会場はクラブクアトロ。バンドマンの方がカッコ良くライブするイメージがあったので、私も思い切りカッコいい衣装でカッコつけてライブをしたい!と、赤い革ジャンを着ました。その衣装にも助けられて、笑わないというか、笑っても、カッコつけた「フフフ」っていう、笑み?みたいなクールな感じで、お水を飲むタイミングも考えながら挑戦したんです。ぜひぜひ何度も見返してほしいです。

――以前、お話をうかがった時に「人の心に寄り添える歌を歌えるように、そして私じゃないとダメなものをみつけていきたい」と話してくださいましたね。

私じゃないとダメなものとか、私だからできること、表現できることの見つけたいという気持ちは、今でもずっと持っていて、より強くなりました。今回もいろんな曲に挑戦させていただいたのですが、どんな曲調でも自分の歌い方、自分で考えた世界感を守っていきたいという思いを込めて歌ったんです。レコーディングの時に「halcaちゃんの歌って、名前を見なくてもhalcaちゃんってわかるよね」って言ってもらえたんです。すごく嬉しくて。私の理想のシンガー像が、街で流れていて、ふと耳にした人が「あ、これhalcaの新曲だよね?」って気づく、そんなシンガーになることなので。難しいことだけれど、今回そう言われたことで、すごく前向きになれて、少し自信を持つことが出来たんです。これからもいつも応援してくださるみなさんに、halcaを感じてもらえるよう、もっともっと頑張っていきたいと思います。

――最新情報としては、新曲「時としてバイオレンス」がTVアニメ『邪神ちゃんドロップキック‘(ダッシュ)』のオープニングテーマに決定!

はい! 初めてのオープニング曲なんです。TVアニメは独特の世界観なんですけど、最初「なんだろう?」っていうところから始まって、だんだんやんちゃな主人公の邪神ちゃんに、かわいくて憎めないところをいっぱい見つけてどんどん惹きつけられていく物語。歌詞にアニメと通じる言葉が入っていて、今までで一番アグレッシブな言葉がけっこう散りばめられているんです。曲は疾走感があって気持ちがいいので、今から聴いてもらうのが楽しみです。

――そして初の東京・大阪・名古屋ツアー開催が決定! 名古屋は5/3(日)愛知・CLUB UPSETにて。

名古屋は今までイベントやオープニングアクトで、何回か歌わせてもらったことはあったんですが、ワンマンだったらたっぷり歌います! 何時間も私の歌を聴いてもらえるのですごく楽しみです。MCでもみなさんとコミュニケーションをとるのがすごく楽しみで。この間も名古屋に来た時に名古屋名物をたくさん食べたので、「あそこの、○○おいしいよね!」っていう話もしたいです。この場所に来たからこそ、ここでしか出来ないことをしたいと思っています。

――halcaさんの名古屋初ワンマン、楽しみにしています!では最後にメッセージを!

1stアルバムがついに完成しました!すごく嬉しいです! このアルバムは、次はどれを食べよう?次はどこへ行こう?っていう、ワクワク感を味わえるくらい13曲たっぷり、いろんな曲が詰め込まれています。曲順にもこだわりましたし曲間にもこだわりました。ぜひ手に取っていただいて、まるっと53分かけて聴いてみてほしいです。最後の「サワリタイミライ」に“ループしてる”っていう歌詞があるんですけど、その言葉そのままにループしたくなる一枚だと思うので、リピートして聴いてください。そして初めての東名阪ツアー! 5/3は初の名古屋ワンマン! いまからめちゃめちゃ楽しみです。チケット受付中ですのでみなさんぜひ、遊びに来てください。待っています! よろしくお願いします!


インタビュー・文/早川矢寿子



New Album 「Assortrip」 Now on sale

halca Official Website >> https://halcaofficial.com
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