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「名古屋はツアーの初日。ちょっとだけZIP-FMでやってる番組の要素を入れられたら」

2019/12/18 15:00


結成当初からバンド選手権で入賞経験を重ねてきたリアクション ザ ブッタ。
名だたる大型フェスに次々と出演を果たし知名度を上げ、最近は名古屋での活躍もめざましい。
失恋ソングでいてそっと光を与えてくれる新作「ワスレナグサ」を引っさげ、2020年の東名阪ツアーは名古屋から。
新しい年に向け、彼らが思うこととは?

佐々木直人(Vo.&Ba.)、木田健太郎(Gt.& Cho.)、大野宏二朗(Dr.)



佐々木「花言葉が曲にピッタリはまったかな」


――ツアー真っ只中ですが、ブッタ史上最大本数となる12本。

佐々木:そうですね、前回は11だったのかな。だからちょっとだけ(笑)。横浜だけ追加されたイメージですね。

――横浜だと鶴とラックライフの対バンですね。

佐々木:そうです、そうです。

大野:来年は13本回らせてもらおうと(笑)。

木田:いつかはヨンナナ(笑)。

――ツアー始まる前にどんな話し合いをされたんですか?

佐々木:ミニアルバムをリリースしてからツアーを回ることが多いんですけど、今回は「ワスレナグサ」1曲だったので、いかにこの1曲を魅力的に伝えられるかということを軸にセットリストを組み立てたりしました。

――具体的にどんな戦略だったんですか?

佐々木:最初はぐっと一体感が欲しいので盛り上げる曲をやっていって、中盤に入ってMCとかをして、そこでやっとお客さんとの距離が縮まったかなっていうタイミングで聴いてもらいたいなっていうのがありました。だから割と中盤から終盤にかけて歌うことが多いかな。

――皆さんの反応は?

佐々木:初日が僕らの地元埼玉だったんですけど、その時は僕らも緊張してて。

木田:そこで初めて「ワスレナグサ」をやる日で。

大野:新曲をやるのは僕らも緊張するんです。

佐々木:今は9本終わったので、だいぶ馴染んではきて、余裕が少しずつでてきました。感想を聞く限り、「ワスレナグサ」に関しては、自分たちが届けたかったことがそのままストレートに届いたなって。それがよかったです。

木田:とくに嬉しかったのは、別れたことへの後悔があったんですけど、この曲を聴いて前へ向けましたっていう声ですね。

――まさに曲紹介に書いてあるとおりですね。”失恋の歌”ではあるけれど、”後悔の歌”ではない。この曲ができた経緯は?

佐々木:失恋を題材にした曲を書きたいと思っていて、メロディから組み立てていったんですね。わりかしいいから進めていこうとなって、いろいろアレンジして歌詞は最後まで引っ張りました。

――木田さんと大野さんはどのタイミングで曲づくりに加わったんでしょう。

木田:ベースのメロディと声の入ったボイスメモもらって、それを1回パソコンに落として、簡単なリズムとギターのコードをつけてもう1回返しました。こういう雰囲気だよっていうのを3人で共有して、そっから仮歌入れて、その上でアレンジをワンコーラス、よりこの曲はこういう雰囲気なんじゃないかっていうのを固めて、それをもう1回佐々木に投げて、曲の雰囲気から歌詞を考えるっていう作業をしたんです。それはリアクションザブッタの中では、世に出した曲の中で初の取り組みです。

――いつもは違うやり方ですか?

佐々木:今までは歌詞とメロディを同時に作ってることが多くて、今回は初のトライということで、わりかしメロディ先でやってみようと。

――だからなのかメロディラインが馴染みよく、すごく耳に残ります。

佐々木:適当に歌っててもメロディがいいものだったら、まとってる雰囲気がよくて、さらに歌詞もよければいいんじゃないかっていう発想でした。確か俺が二人に言って、その場でコードをあてはめて入れながらやったんだよ、この曲。

木田:そっか。

佐々木:要はこんな感じのコードだよっていうのを言って、パソコン上でドラムとかを打ち込んだりしながら。

木田:そうでした。

佐々木:そうやって進めたんですよ、確か。

――進めていく中でギターとドラムはどういうアプローチだったんでしょう。

大野:大本のアレンジはけっこう木田がやっていて、四つ打ちの曲なんですけど、僕はそのままの流れでやっていこうと。

木田:一番はやっぱメロディが引き立つドラムとギターとベースっていうので、割とシンプルに作って、仮歌が入って、その段階でシンプル、プラスアルファで、もうちょっと曲が深く聴こえるようにちょっとだけギミックっぽいことを入れたくて、ド頭のイントロにはギター4本入れたり。

――あ、4本入ってるんだ。

木田:そこから疾走感あるイントロに入って、Aメロで落とすみたいな。あとはイントロで使ってたパーツが2番のAに来てるとか。主軸は歌のメロディを引き立たせるということから始まって、そこを深くしていくっていう作業というか。

――ワスレナグサという言葉に行き着いたのは?

佐々木:ん〜、どうしようかなあって思ってた時に、花の名前とか今までなかったなと思って。ワスレナグサは“私を忘れないで”“真実の愛”っていう花言葉なんですけど、そこが曲とピッタリはまったのでいいかなと思いました。

――花の名前の由来は中世ドイツの悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因んでいるようですね。

木田:恋人を亡くしちゃったっていう物語ですよね。

――「私を忘れないで」と死んでいく。ちなみに自分たちは失恋したらどうなっちゃいますか?

佐々木:どうでしょ。失恋の仕方にもよるでしょうね。その人との別れ方とか、振ったか振られたか、自然消滅か。「ワスレナグサ」の主人公に関しては、イメージとしては振られた人で、信頼関係があるのに別れなくちゃならない状況にあった二人なのかなと。

――まだ相手の幸せを願い、今でも大切に想える温かいまなざしがこの主人公にはありますね。

佐々木:時が経つと、恋愛として好きだけじゃなくて、人間として惹かれてく部分がむしろ多くなっていくと思ってて、そこは残ると思うんですよね、別れても。少なくとも僕は今まで残ることが多かったんです。

――実体験が反映されてるんですね。

佐々木:ありますね。十代の頃の、なんだコイツ、ふざけんなよって、よりかは人間的にお互い信頼してて、何かのきっかけで離れただけであって、そういう人に対して怨みみたいな感情は残らないのかなって。

――お二人も曲の主人公と同意見?

大野:共感しましたね、うんうん。


木田「制作に関しては来年もっと表に出せそうです」


――今までずっとフルは作らず、シングルとミニアルバムのリリースです。これはブッタのスタンスですか?

佐々木:いや、どうですかねえ。

木田:僕らの主戦場がライブハウスで、年内を通してライブやってく中で、規模的にワンマンライブを全部やってける状態じゃなく、尺的に30分の時が一番多いんです。アルバム出したらそれを中心にやっていくんですけど、そうなると5曲ミニアルバムがちょうどいいなっていうのもあって。フル作ってもライブで出来ない曲が増えてっちゃうので。

佐々木:僕らの時代はそういう風潮でしたね。

――確かにここ数年ミニアルバム率が高い。

佐々木:シングルが何曲が出たらフルアルバムっていう時代とは少し違うかな、とくにインディーズは。

大野:入りやすさもあるかもしれない。

――そっか、10曲だと長いけど、5曲くらいなら聴いてみようかなというお手軽さがある。

佐々木:値段も安いですし。

大野:対バンが多いバンドだと、他のバンドを観に来たお客さんにとっても、ミニアルバム5曲の方が手に取りやすいかな。

――そもそも対バンするバンドはどうやって決めてるんでしょう。

佐々木:僕らが基本的には声を掛けてます。まだ会ったこともないバンド以外は個人的に繋がってる人たちが多いんで。大人のやりとりはちょっと後にして(笑)、先に気持ちだけ伝えます。

木田:この人とやりたいとなった時はその人のライブ観に行ったり、同じイベントに出演してる時は挨拶に行って出てくださいっていう時もあります。

――ライブで言うと、今年はでらロックフェス、SAKAE SP-RING、星空音楽祭、工大祭、ZIPオータムスクエア、もちろん東名阪ツアーなどなど、名古屋ですごくライブしてくださってる。

佐々木:名古屋多いですね。 やっぱりZIP-FMでレギュラーやらせてもらってから増えましたね。

――ラジオの影響恐るべし。

佐々木:僕ラジオ大好きで、すごい嬉しくて。最初レギュラーの話を聞いた時、嬉しいのと同時に、あ、名古屋なんだって驚きがありました。月2回は最低収録してて、その中でライブもしてるんで、今年一番やってるのは名古屋ですね。

――おそらく名古屋では知名度がぐっと上がってるはず。至る所で名前をお見かけしましたよ。リスナーさんの反応はいかがですか?

佐々木:けっこうお悩み相談とかあったりして、深めな恋愛相談送ってくださる方が多いですね。

大野:とても真面目な方が多いので。

――答えるのは難しそうですね。

木田:そうですね。

大野:時間も限られるんで。

佐々木:好きだけど話しかけられないみたいのあったね。

大野:ああ、あったね。

――どう返されたんですか?

木田:とある外国ではワスレナグサをポッケに入れて好きな人に会いに行くとその恋が成就するみたいな言い伝えがあるんで、日本ではワスレナグサ一年中買えるから、ポッケに入れて是非会いに行ってくださいって。

――素晴らしい!

佐々木:生放送も1回だけやらせてもらって、その時は緊張もあってバタバタしたんですけど、今月末も生であるんです。26日の深夜1時に生でやって、今年は締めると。

木田:あ、そういえば、電話でお悩み相談がきてるから直接繋ぎますねって言われた時があって、好きな女の子がいてデートに誘うにはどうしたらいいかというような相談だったんですけど。

佐々木:今度ブッタのライブに好きな子と行くみたいな感じだったんだよね。

木田:ちょうどBrian the sun のベースのハルキくんもZIPで番組やってて、イベントが一緒だった時期で。

大野:実は彼が素人さんのふりをして電話をしてきてたんです。「まだ気づかへん?」って。

――そんな面白いことを!

佐々木:ドッキリみたいなやつがありました。

大野:わかった途端、3人とも大タメ口使って。

木田:先輩なのに。

大野:あれは心臓がキュッとなりました。

木田:冷や汗かきました。

――名古屋の街も詳しくなったのでは?

佐々木:ん〜でもねえ、あんまり外に出歩いてないんですよ。とんぼ帰りもけっこう多いですし。ライブやった会場とかは少しずつ。

――年が明けると今度はワンマンですね。名古屋は1/25 ell.FITS ALL。

佐々木:東名阪ツアーの初日ってこともあって、対バンでやってきたことを軸に、ある種あっという間に終わるような世界観を作れたらいいなと思っています。あとZIP-FMやってるんで、ちょっとだけ番組の要素を入れられたらなと。

――名古屋だけ特別感がありますね。最近皆さんに訊いてるんですけど、いいライブの条件はなんだと思いますか?

佐々木:僕が思うのは、自分たちが演奏とか歌とか上手くできただけだと、いいライブだったとは言えませんね。お客さんの表情とかテンションとか熱量を感じて、さらにそれを上回るもので僕らが引っ張れた時にお互いの熱が一致する感覚があって、それを感じられた瞬間がちゃんとライブの中にあって、届いたなって思えたらいいライブだったと思えるんじゃないかな。

木田:今までやってきたライブの中で一番とれた時はいいライブだなと。

――一番?

木田:同じ言葉になっちゃうけど、一番いいライブできた時はいいライブ。ん?

二人:(笑)。

木田:たとえば前回、前々回より良くないと思った時はいいライブとは思えなくて、今日が今までやってきた中で一番、自分もそうだしお客さんの心も動かせて特別な日になったなって思えた時がいいライブだったと思えます。

――大野さんはほんとに楽しそうにドラムを叩いてますよね。

大野:ああ、そうですね。僕最近ドラム叩くのが楽しくてしょうがなくて、他のことは上がり下がりあるんですけどね。いいライブの条件、なんだろうな、バンドとお客さんを超えて全員と1対1になるというか。一人ひとりがぱっと立つような感じ。そういうのがいいライブというんですかね。その感覚を感じ得たことはまだ少ないですけど。臭いセリフで言うと、一人ひとりとの魂や音楽との対話なのかな。

――フェスとか学園祭はまた見せ方が違ったりしますか?

佐々木:ツアーの最中に工大祭とかがあったりしたんですけど、そこに関しては同じ気持ちで臨みました。もちろん喋ることは変わるんですけど、届けたい想いは変わらないので。ツアーで培ったいい部分を見せたいと。

木田:個人的には歌を届けたいのがあるんで、そういう演奏するのがとくに楽器人は大事にしてます。

――歌詞大事にされてますもんね。

木田:だから演奏も力むと、力んだ所が歌の邪魔をしちゃったりするんで、音づくりも歌が押し出せるようなバックにするなど、そこが主軸にあります。ただそれだけだと音源聴いてるとのと同じになっちゃうんで、ライブならではの、最近だとハプニング要素を入れたりとか、イントロとかギターソロでは前にがっと出て盛り上げるとか、その日にしか観られないものを届けたいです。

――1月の東名阪ツアーから始まった2019年。今年はどんな一年でしたか?

佐々木:悩むこともたくさんあるんですけど、自分の基本的な部分を見直して、そこをより磨けるようにという所から少しずつ変化させていきました。その実感が得られるのがライブだったり、このツアーだったりしてるんで、まだまだバンドでやれることはたくさんあって、ちゃんとやればちゃんと返ってくるんだなっていうことにやっと気づけました。

木田:今年は「ワスレナグサ」1曲のリリースで、この曲を出すためにいろいろ曲を作り各々がスキルアップをしてきているので、制作に関しては来年もっと表に出せそうです。だから今年何かを成し遂げたという感覚はなくて、来年のための今年だったなって。

――ホップ・ステップ・ジャンプでいくと、ジャンプの手前ですね。

佐々木:今までの活動もジャンプに向かってやってきてるんですけど、質を高めないとなって思ってます。

――結成から10年以上経つんですよね。

佐々木:バンド自体は高校一年生からやってるんで。

――ドラムの大野さんは途中加入ですけど、もうすっかり馴染んでらして。

大野:4年ですか?一緒にやり始めて。早いです。

佐々木:もうこの歳になると、いかにフレッシュな気持ちでやれるかなって。

――では最後にライブに向けてメッセージを。

佐々木:手を伸ばしやすいライブをやってるつもりなので、昔から応援してくださってる皆さんも、新しく知ってくださった皆さんも、気軽に足を運んでくれたら嬉しいです。

木田:名古屋が一番ライブしてる場所なんで、すごいホーム感があります。名古屋でやるのが楽しみなので、温かく迎えてください。

大野:皆さんの大事な人とライブハウスに遊びに来ていただければ嬉しいです。


インタビュー・文/深見恵美子



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