記事詳細

11/6に5thアルバム「DRUMATICA」をリリース! KIYO*SENインタビュー!

2019/11/06 14:00


キレッキレのテクニックでドラマティックに展開するパワー全開のライブは、11/25にボトムラインにて!


感情を揺さぶるコード進行と豊かなテクニックを放つオルガニスト・大清美(カシオペア3rd)と、鋭い感性と創造性が溢れ出すドラミングで世界のミュージシャンと共演するドラマー・川口千里のユニット KIYO*SEN(キヨセン)が、プログレッシブをテーマにした5thアルバム「DRUMATICA」(ドラマティカ)を11/6にリリース。

2013年に結成した2人は親子ほどの年の差あれど、互いを尊重し、切磋琢磨し合いながら常に進化し続ける異色の存在。その素晴らしいテクニックとセンスは切れ味抜群で、あまりの気持ち良さに聴き手の意識を遠く宇宙までと飛ばしてしまうほどのパワーと無限の自由さで魅了する。

アルバム「DRUMATICA」のレコーディング参加ミュージシャンでもある渋谷有希子(B)と矢堀孝一(G)を迎え、予定調和ではないその場限りのサウンドが繰り広げられるライブは、11/25(土)ボトムラインにて!

アルバム制作、ライブについてなど大清美と川口千里にインタビュー。



プログレッシブなサウンドが爽快で気持ちいい!

11/6に5thアルバム「DRUMATICA」をリリース


――アルバム「DRUMATICA」のタイトルの意味を教えてください。

川口千里(Dr/以下、川口):“ドラマティック”と“楽器のドラム”をかけあわせた造語です。「アルバム全体はもちろん、それぞれの曲をいかにドラマティックに作るか」「いかに演奏をドラマティックにもっていけるか」をテーマに作っています。

――大さんが作ったタイトル曲「DRUMATICA」は、川口さんのドラムを意識して完成したものですか?

大清美(Org/以下、大):そうですね。千里がドラムを叩いている顔とか……。

川口:顔!

:叩いている姿とか(笑)。彼女が本領を発揮できるような曲を意識しました。あと、「こういうのが演れるようになると、わたしの曲作りの幅が広がるかも」っていうものが浮かぶときもありますね。今回はハードめな音楽と物語性をミックスして、「上手に出来たな!」と思います(笑)。

川口:自画自賛(笑)。

――大さんは曲作りのとき、ドラムのイメージをどのように川口さんに伝えるのですか?

:「こんな感じ」っていう最低限のサウンドがわかる簡単なリズムを打ち込んで渡します。それをそのまま演ってもいいし、「アイデアがあるなら崩していいよ」っていうのを大前提で。

川口:シンプルなフレーズをループした状態の音源をいただきます。これで曲の方向性がわかるんです。

:譜面と打ち込み音源は最初に必ず渡します。

――川口さんが曲を作るとき、オルガン部分はどのように伝えているのでしょう?

川口:まだコード感が“うとい”部分があるので、リズムとベースラインを打ち込んだものをお渡しして、大さんやサウンドプロデューサー兼ギタリストの矢堀孝一さんと相談しながらコード進行を作ります。

――全体のアレンジはセッションしながら完成させていく?

川口:リハをして固める感じではないです。

:リハーサルなくてもバーンと演奏出来ちゃうからね。「1発目の演奏がいちばんいい」っていう認識がお互いにあって。1発目の新鮮味が意外と良かったりするから。

川口:純粋にやりたいことが出てくるから、いちばん自然な演奏って1、2発目なんですよね。それ以上だと計算しはじめちゃう。「つじつまが合うように〜」とか、予定調和な感じの演奏になって面白味に欠けるので、KIYO*SENはキメキメのプログレ要素強めだけど、レコーディング前にリハして固めることはあまりしないです。

:千里には1枚目のアルバムから過酷な状況を与えさせていただいています。だいたい1ヶ月前には曲を出すひとが多い中、わたしはそんなに早く出来ないから、ぎりぎりにならないと出来ないから(笑)。いちばん最悪だったときは、レコーディング当日だったよね。

川口:当日に渡されて、1、2作目は「どうしようどうしよう〜」ってなりました(笑)。今は劇伴……サウンドトラックのレコーディングにも参加しているので、そういった現場は基本、資料とかがないんですよ。譜面だけ置いてあって「M-30を開いてください」って言われてタイトルに「ライバル」とか書いてあって、「じゃあ録りまーす」っていきなり録ることも多いので、今は大さんに当日渡されても「ああ、当日ね」ぐらいの気持ちの余裕が出来ました。

――インスピレーションやフィーリングが重要だということ?

:構成とか譜面をおのおので解釈して、バン!って演奏して、それがOKだったらGOOD!なんです。

川口:わたしの場合は、録る前にきっちり決めずに大体の方向性をイメトレしていくんですよ。「ここは多分大さんががっつり弾くから、それを煽るような演奏にしよう」「ここは聴かせるところだからあまり埋めすぎないように」とか、妄想していろんな選択肢を広げておく。で、現場で「想像していたのはハードな演奏だったけど、実はしっとりした展開だった」ってなったら、「ああこっちだ、こっちだ」って対応していきます。意外と現場対応のなめらかな感じが良かったりするので、選択肢だけは頭の中でたくさん用意しておいて、あとは固めすぎずに。

――カシオペア3rdの場合はもっと固めてからレコーディングですか?

:ところがですね、カシオペア3rdも曲を前日に出すんですよ、わたしは。カシオペア3rdの場合はレコーディング期間が10日以上あるので、1日2曲ずつ録るから、前日に曲を出しても録りながら予習する期間があるわけですよ。KIYO*SENは今回は3日だけど、今までは2日間で、リハーサルなしでスタジオに入って、「じゃ、やりましょうか!」っていう流れで録っています。現場対応力のあるメンバーが揃っているのでぜんぜん安心なんです。

――〆切過ぎても出来なかったり、リリース日を遅らせるミュージシャンもいる中、すごいです。

:それはね、わたしに限って言えば「悩んだら終わりだ」と思っているからぜったい悩まないようにしてる。「どうしよう」っていう言葉をまず吐かないし、その前に思わない。二択があった場合はどっちに転んでも自分のせいだから、どっちかを今は選ぶ。「それが失敗だったとしてもしょうがない、自分の決断だから」って。そうすると意外とスパッ!スパッ!スパッ!と決断出来ます。千里も同じタイプじゃないかな。

川口:そうですね、0か10なんで、判断基準はいつも。やるかやらないか、YESかNOかみたいな生き方をしているから。


拍が1小節ずつ増えて減ってを繰り返す「Beat Layer」

SEとドラム音が絶妙に融合した「Jungle Tone」


――「Beat Layer」はとても不思議な曲でアートのようでした。

川口:わたし、すごい好きです「Beat Layer」。

:ビートをコンセプトにした曲で、ギターソロで3拍4拍5拍6拍7拍って増えてから、7、6、5、4……って減っていくのをループしています。「拍が1小節ごとに増えて減って増えて減ってを繰り返すって面白い!」と思って(笑)。あるミュージシャンのサポートをしたときに、そういったものに近い曲を演られていて、「どうして1小節ずつ拍がちがうんだろう?」って思ったのがきっかけ。千里だったらぜんぜんふつうに叩けるから容赦なく作りました。

川口:レコーディングで矢堀さんが「あれ?合わない……あれ?」って言いながらギターソロを弾いていたのが面白かったです(笑)。で、弾いたものがとてもカッコ良かったので、終わったあとに「すごい!よく弾けました!」って思わず拍手しました。

:ギターソロがいちばんむずかしい曲だからね。

――「Jungle Tone」は、作曲者がローランドコーポレーションになっていますが……。

:一時期たくさん提供させていただいたローランドさんのVドラム(電子ドラム)用の練習音源の中の1曲です。こういった曲を制作するときは、ツーバス練習用、4ビート練習用、テンポがおそいバラード練習用とか自分でコンセプトを決めるんです。この曲は「ジャングル」っていうすごい速いパターンの練習用。練習音源は1分半ぐらいだけど、今回はその続きを作ってドラマティックに展開しました。千里は楽勝で叩いていました。

川口:途中ですごく面白くなったんです。決まった周期に“ピチュッ ピチュッ ピチュッ”っていうシンセの効果音が入っていて、それに合わせて叩くと、スネアのバックビートのうしろにちょっとおまけがついたみたいに“パプチュン パプチュン パプチュン”ってなるのが面白くて、「これにぴったり叩こう」 と思って。効果音との混ざり具合を気にしながら叩きました。


「“楽器を極めること”はお互いの大事なコンセプトで、それを表現するために自由に演れています」(大清美)


――ここまで質問させていただいて、それぞれがストイックに技術力を磨くことが前提でレコーディングに挑んでいることがわかりました。

川口:レコーディングの1〜2発目で曲を楽しい状態で残すために持つべき技量は、みんな基本あります。それを会得するためにいろんな現場を重ねたり、それぞれ練習することがあったり。レコーディングはその積み重ねを思い切り出せる場所かもしれない。

:歌もののバンドはリーダーやヴォーカルの色合いが強くなることが多いけど、インストはみんながピンになれるのがいいところで、KIYO*SENは2人だから、今のところ年齢的にもわたし主導でやってきているけど……。

川口:逆らえないです。

:「裏ボス」って言うんですよ(笑)。だけど、わたしのやりたい音楽を千里にやってもらうわけでは一切ないから。ただ、「アルバムを作りましょう」ってなったときに、千里は10曲も作れないからわたし主導で作るけど、「こういう曲が出来たのであとは料理してくださいね、よろしくね」っていう感じです。

川口:決して「これ叩け」「あれ叩け」は言わないので自分らしさを出すのに助かっていますし、自分らしさを思い切り出しても「ヤダ!」とか言わないですから。

:「そこまでやるんだ!いいんじゃない?」って(笑)。KIYO*SENは「笑いに変えられるんだったら、やりたい放題やって!」っていうコンセプトなので、中途半端に「すごいでしょ」っていうのを演ると「ちょっとちがうかもね」って冷たく当たりがちになるけど、「こ・ん・な・の・ど・う・よ・!」って楽しさのほうが倍増しちゃってる場合は笑いになるから、「わたしがあとからオルガン変えて演奏して、そっちに合わせるよ」みたいな。そんなふうに切磋琢磨していくから、とにかく「楽器を極めること」はお互いの大事なコンセプトで、それを表現するために自由に演れています。

――それぞれの弾き方、叩き方のクセが出たときは?

川口:KIYO*SENみたいに5、6年やってるユニットのいいところって、手癖が見えてきたときに「その手癖にどう応えると相手が盛り上がるのか」がアドリブの中で見えてくるくんですよ。初めていっしょに演奏するひとの手癖よりも、ずっとやってきたひとの手癖に寄り添うほうがしっかり混ざりあえる。手癖を悪い意味に捉えるひともいるかもしれないけど、わたしはすごくいいことだなと思っています。大さんにいつもの手癖が出てきたら、「お!きたきた!いくぞいくぞ!」ってこっちもうれしくなっちゃう。だから、手癖は好きですね。そういうところを感じ取れるのはすごくいいことだと思います。

――1回演奏したものを次も同じように叩けるものですか?

川口:それがぜんぜん無理なんですよ。むしろ「同じことをやっちゃいけない」という使命感があります。どう叩いたか覚えていられないし。しかも、大さんもそういうタイプで、同じことをぜったい弾かないひとなので……。

:つらいですね〜。

川口:「当て振って」って言われてもぜんぜんちがうことやっちゃう。MVが大変なんです(笑)。自分以外の演奏者がほかのことをすると、ちがうところから反応しちゃうので同じになりようがないし、その日の体調とか、会場の雰囲気とかで変わってくるんですよ。同じことを一度も叩けた試しがないです。

――まさにナマモノですね。

川口:ナマモノです。すぐ腐っちゃう。

:ライブでは「いかに150%を目指した良い演奏をして、お客さんによろこんで帰ってもらうか」が大事なので、そういう意味では「安定した演奏」っていう概念でライブに挑んでいないよね。

川口:そうですね。100%をずっとやるというよりは、常に150%で「おりゃおりゃおりゃ〜」って。

:レコーディングもそう。収録だからといって安全策は練らない。バーンとやって、失敗してそれが収録されちゃったとしても、自分から出たものだからしょうがない。そういうところもお客さんは楽しんでくれているみたいです。

――川口さんはドラムを叩いているとき、ほんとうに楽しそう。おもちゃで遊んでいるみたい。

川口:5歳から叩いていて、わたしにとっては最初はおもちゃでした。正直、今でもその感覚は変わらないです。

――プロになると純粋な気持ちが消えちゃいそう。

川口:ドラムを叩く以外はマネージャーさんがやってくれていて、「それが俺の仕事だ」って言ってくれるので、甘えさせていただいています。だから、わたしは純粋な気持ちでドラムを楽しむ心のままです。

:千里はドラム叩いてるか寝てるかどっちかなんです。

川口:食べる、寝る、ドラム叩く。ほかはなにも(笑)。


「Drumatica」のリリースライブは11/25 ボトムラインにて!「愛知、とくに名古屋はわたしにとってはホームグラウンドなので“150%の演奏を届けるぞ!”っていう思いが熱く強くなります」(川口千里)


――11/25のボトムラインはどんなライブになりそうですか?

:キャラとサウンドとのギャップが面白いユニットなので、ぜひ、生で観てほしいです。

川口:ギターの矢堀さんとベースの渋谷有希子さんは、レコーディングもそうだし、いちばん最初のツアーからずっとサポートで入ってくれているので安心のメンバーです。

:渋谷さんは音がすごく太くて、ベースっていう感じの音で、

川口:どっしり入れてくれるんですよ。

:中国にも日本にも家があって、いろんな経験をされていて、何事にも動じない(笑)。千里もそうだけど、いろんな経験をされているのがサウンドにすごく出ています。ツアー中、彼女がお客さんにタオルをふるよう促したり、ヘドバンしながら弾いてくれたり、そういったステージングのおかげですごく華やかになってきていて、

川口:今のKIYO*SEN の大事な一部になってる。

:渋谷さんがイナバウワーしながら弾くところも見られます。

――では最後に、東海地区のみなさんにメッセージをお願いします。

川口:今は神奈川でひとり暮らしをしているけど、愛知で生まれてから早く三重に引っ越したので、実家は三重県です。ボトムラインは、12 歳のとき、はじめてのDVDリリースライブからお世話になっています。愛知、とくに名古屋はわたしにとってはホームグラウンドなので、「150%の演奏を届けるぞ!」っていう思いが熱く強くなります。ぜひ、そういったところもライブで体感してほしいですし、アルバム「DRUMATICA」を聴いた上で、アドリブ満載の盛り上がるライブを堪能してください! お待ちしています!

:まだKIYO*SENを体感していないひとは、楽しいハードなステージングをぜったい見てほしいな。アルバム「DRUMATICA」は、進化し続けてきたKIYO*SENの集大成と言ってもいいくらいのサウンドの仕上がりなので、ぜひ聴いてください!


インタビュー・文/早川ひろみ

ムービーコメントも公開中!


New Album 「DRUMATICA」 Now on sale

【Live info】
5th アルバム「Drumatica」リリースツアー
11/25(月) ボトムライン
お問合せ:ボトムライン TEL 052-741-1620

KIYO*SEN Official Website >> http://www.kiyo-sen.com
記事の一覧へ