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「この作品が僕らを引っ張ってくれる存在になると完全に信じている」 ドラマストアが初のフルアルバムをリリースしツアー開催!

2019/04/18 17:00


4月10日(水)に1stフルアルバム「DRAMA STORE」をリリースした、ドラマストア。2014年9月に大阪で結成し、12月から本格始動した、「君を主人公にする音楽」をコンセプトに掲げる関西発・正統派ポップバンドだ。待望の初のフルアルバムは、昨年9月リリースした3部作連動シングル「ガールズルール」「Stand by You」「Lostman」や幻の名曲「グッバイ・ヒーロー」の再録など、全11曲が揃った。セルフタイトルに至った経緯や再録への想い、そして今作を世の中へ出すことによって歩むことになるであろうドラマストアの未来まで、長谷川海(Vo./Gt.)・松本和也(Dr./Cho.)・鳥山昂(Gt./Key.)・橋悠真(Ba.)メンバー全員に語ってもらった。



「いろんなお客さんへ届く、幅のある一枚を望んでいた」


――今作はセルフタイトルのアルバムとなりました。

長谷川:タイトルの候補は他にもいろいろとあったんですけど、最終的に和也くんが「セルフタイトルでいきましょう」と踏み切った。そこに僕だけでなく他のメンバーもセルフタイトルにするタイミングじゃないかと思ったんです。“ドラマストアの名刺となるアルバムです”という、自分たちの覚悟を示すのは今の現状でこれ以外にないし、やりきった気持ちが込められてると伝わったら嬉しいですね。だから、今作は覚悟の表れなんです。

松本:売れる自信があります。このアルバムが売れなかったらバンドを辞めます。それくらいの気持ちで、本気で思っています。

鳥山:作り始める前にどんなアルバムにするか、強いてはドラマストアはどんなバンドかという話をしたんですよね。その流れもあって、このタイトルになったのは自然なことだったんじゃないかなと思っています。

松本:アルバムのコンセプトとしては、様々な角度からいろんな楽曲が入っているベスト盤にしようと決めて、5年目に入った僕らのバンドの人生を全部ぎゅっと詰め込みもしました。その上で、昔から僕らを見てくれてるお客さんだけでなく、ちょっと離れちゃったお客さんや最近好きになってくれたお客さん、すべてのお客さんが楽しめることを考えたんです。

長谷川:いろんなお客さんへと届く、幅のある一枚を望んでいました。さらに僕らの音楽から離れていったしまったお客さんに対して、もう一回帰ってきて欲しいという女々しさ全開であるのも、このアルバムのもつ一面ではあると思っています。

――初のフルアルバムを作るということに対しての緊張感はありましたか?

松本:うーん、なかったですね。結構いつも通りなテンションでした。曲数が多かったんで、「できた?はい、次!次!」というようにスピードを意識しながらガンガンやってましたね。

長谷川:当時は社会人だったんで、制作に向かいながら仕事もしている状態で。加えて、和也くんは生活のリズムを整えないといけないこともあって、限られた時間の中での全然バンドマンらしくない超清純なスケジュールでやっていきました。朝9時〜12時で行ったりする、健康的なスケジュールでした(笑)。

鳥山:でも作り始めるまでは、フルアルバムへの意気込みはありました。ずっと「フルアルバムを出す」と言ってきていたので……。

長谷川:そうやったな。でもいざ制作が始まったら、「うわぁ…頑張らな……!」というガチガチのテンションではなかったんですよ。むしろ逆で、今まで経験してきた制作より和やかな空気感で進めることが出来たんです。実はもっと喧嘩すると思ったんですよね。でも全然そんなこともなく、ちゃんと制作に向き合えた期間でした。

――この11曲を収録することになった決め手はありましたか?

長谷川:このアルバムのために作った曲もあるんですけど、「これって、いつのデモ!?」という曲を和也くんが引っ張り出してきたのも結構多かったんです。

松本:このアルバムだけでなく僕らって、ホワイトボードに簡単なグラフや図式を作って、速い・遅い・暗い・明るいという風に収録する曲の分類をしていくんです。「作っている曲でアルバムに入れたい曲は“速い”に当てはまるけど、ちょっと“明るい”が空いてるな……。じゃあ“明るい”の曲を作ろうか」って作ったり。また過去のデモの中から「これ使えるやん!」って持ってきたり。俯瞰的に全体像を見ながら、バランスを取っていきました。

長谷川:僕たちの制作って、ロジカルなんですよね。スタジオで楽器を全然鳴らさないんですよ。例えばスタジオを2時間借りていたら、「前回やったあの曲なんだけどさ、最後の部分のあれって気持ちいい?面白いかな?」というように、2時間ずっと話し合っていることが多くて。

鳥山:で、次の日になったら全然違う意見になっていたり(笑)。

長谷川:面白い・面白くない、という話はよくしますね。音楽は一つのエンターテイメントでもあるはずだし、娯楽でもあるはずだと思っています。そう考えた上で、果たして僕たちの作品は面白いアルバムなのか、お客さんが面白いアルバムなのか、もしくはちゃんと双方が面白いアルバムなのか。そういうところで、自己満なのかどうなのかは突き詰めましたね。

――メンバー全員で話し合い、分析した上で、この11曲になったんですね。

長谷川:もちろん今回のフルアルバムの中でも、僕やトリ(鳥山)が書きたいと言って書いた曲もあります。でもその隙間を埋めるのは絶対に狙いにいったらあかん曲もあるはずなんですよね。総じて僕たちが好きでやってることではあるんですけど、やりたいからやったことと、やるべきだからやったことのバランスを取りながら上手く作るには、やっぱり楽器を鳴らすより、楽曲の持つ意味をみんなで納得しながら作る。好きなものを納得して作ることが重要だと思っています。


「どの立場から聴いても、当時を超えている再録が出来た」


――「エンドロール」「グッバイ・ヒーロー」の2曲を再録しました。

長谷川:この再録した2曲で、お客さんに昔のことも思い出して欲しい気持ちがあるんです。今いるメンバーで今出来ることが上乗せされた状態で再録しました。それが昔のお客さんにもアプローチすることは僕の中でもひとつ大きなトピックやったのかなって。しっかり回顧することが、このアルバムにとっての要素の一つだったと思いますね。

――現メンバーで鳴らしたこの2曲を聴いた時はどうでしたか?

長谷川:さらに良い曲になったと思いました。

松本:僕もそう思う。普段聴いているアーティストさん達の中で、再録に関して思い起こせば「全然昔の方が良いな」というのは、少なからずあると思うんです。でもなぜかこの2曲に関しては、使用している楽器が全く違うこともありますけど、その当時を超えていると感じることが出来ましたね。リスナー目線で聴いても、プレイヤー目線で聴いても、さらにドラマストアのメンバーとして聴いても、そう感じる。どんな立場で評価しても、新しい再録版にみんな一票を入れるんじゃないかなって。

長谷川:「グッバイ・ヒーロー」のMVを作ったのも、一つ挑戦と言えば挑戦だと思うんですよね。しかもこの曲って、廃盤になった最初のミニアルバム「午前0時の太陽」に収録されていた曲なんですよ。だから曲の内容も若干知られている中で、「おや?」と思う古参のファンがいたんです。でもそのファンの反応もしっかり良くて、「今録ってくれて嬉しい」という声もあったり。さらに聴き比べてくれて「昔のより今はこうなってるから良い」と分析してくれるファンもいたり。もちろんどっちが合ってて、どっちが間違ってるって話ではないんですけど、活動当初からずっと頼りにしてた2曲だったからこそ、今出来る再録を全力でできたのかなって思いましたね。

鳥山:フロアで聴いたことのある曲を、まさか自分がやれることになるとは思いもしませんでしたね。特に僕ら2人(鳥・橋)は再録に関して最初「どうかな?」という話にもなったんですよ。

:楽曲がすでに持っている良さを崩したらあかんなという思いもあったし、その良さを自分に取り込んでいかんとあかん部分で、トリ(鳥山)と相談しましたね。そうやって曲に真摯に向き合ったことで、終わってみたら結果的に良い仕上がりになったと感じています。

鳥山:レコーディングしてみたら、やっぱり良い曲だなと思うことが多かったんですよね。あるものを大切にしつつ新たなものを加えるというのは初めてやったんですけど、やってみて良かったです。

――昔からある曲だからこその蓄積されたものを考えると、バランスを取るのは難しかったのではないですか?

長谷川:本当に難しかったですね。さらに活動当初からのメンバーである僕と和也くんは、ファンの声もかかってくる。あの頃を好きやった人たちも確かにいるはずなので、「あの頃が良かった」って言われたくない想いだったり、あの頃をどう超えていってどういう風な塩梅を取っていくのかも、僕以上に和也くんは考えたりするんやろなと思いましたね。


「多角的に伝わって欲しいから、一生完結しなくていい」


――このアルバムはこれからのドラマストアにとって、どのような一枚になりますか?

松本:これを聴けばドラマストアのすべてが分かる一枚なので、入門編としてもってこい、かつベスト盤な意味を込めてセルフタイトルにしたなって改めて思っています。だからこそ最初にも言ったように、これが売れなかったらバンドを辞めますし、この業界に用はないと本気で思ってるんで、この作品が今後の僕らを引っ張っていってくれる存在になると完全に信じてますね。

長谷川:……と言いながら制作をしていたら、具体的な数字として「僕らって地方でこんなに人が入っとったっけ?」というようにライブでの動員が伸びたりして手応えをしっかり感じています。バンドを始めたての頃にこういうデカいことを言ってるヤツがおったら鼻で笑われると思うんですけど、口に出したことがしっかり実績として返ってきつつあるんですよね。僕たちが目指したことは、今のところ間違ってないのかなと思ってます。

――数字に関してシビアに見られているんですね。

長谷川:僕ら結構女々しいんですよ。バンドとしての執着心が強いと言うのかな。特に和也くんと僕はすごいあるから……。

松本:正統派ポップバンドやのにな(笑)。ネチネチと……。

長谷川:あはははは!いや、人間味があってよろしい! でもそのネチネチとした嫌らしい部分、もしくは女々しい部分も曲にしてOKなのがドラマストアの良さでもあると思うんですよ。ただのポップスじゃない面も見てくれたら嬉しいです。声をあげて反骨心丸出しで表現できるのがロックンロールなら、ポップスをどう伝えて言ったら良いのか考えた時に浮かんだのは共感性だったんですよね。だからあえて、すっごい明るくて楽しい曲で僕が混沌とした闇を吐き出すきっかけにさせてもらったり。でもそのアンマッチさが面白いねって言ってもらえるチームと一緒にやれているのですごく楽しくて、制作に対して前向きに向き合えたなって思います。必要な嫌らしさですね。

――そういった執着心があるからこそ、「売れるアルバムを」という方向性になったんですね。

長谷川:絶対そうだと思います。悔しいとか、しんどいとか、アイツ嫌いとか、そういう気持ちが原動力になっているんですよね。僕らはカッコいいところを見せていたら正解というバンドでもないと思ってるんで、しっかり汚いところも弱いところも見せて言った上で評価されたい。人間性が良い仲間と一緒にやっているからこそ、そこまで評価してもらいたいんです。さらに、このアルバムは僕たちが多角的な視点を持って作り上げたからこそ、多角的に伝わって欲しいんですよね。ドラマストアとはこういうものですとは決して言いきれないので、僕たちの曲を1000人が1000人違うように捉えて、「あの曲ってこういう意味じゃないんですか?」とそれぞれの視点を持ってライブに来てくれたらすごく嬉しいですね。「DRAMA STORE」は、もう一生完結しない作品でいいです。このCDが売れた数だけ、違う解釈があればいいと思っています。


「必要とされるバンドになったことを自覚した」


――4月末よりツアーが始まります。

松本:目標は全公演でソールドアウトすることです。アコースティック形式の小さい規模でのワンマンはあるんですけど、この4人でのバンドという形だったら東京と大阪1回ずつしかないんですよね。それくらいワンマンライブをすることを、ためにためていた。ここからワンマンのキャパシティ上げていくぞ、というところで今回は東名阪のワンマンをやることになったんです。一年ぐらい前にハコを抑えた時は「いけるかな……?デカいよな?埋めれんのか?」という不安な気持ちがありました。でも今は余裕です! なんなら次は、もっとデカいステージで出来る確信があります。

長谷川:少しでも多くの人に聴きに来て欲しい気持ちがある上で、自分たちのライブにおいて実際にチケットの抽選に落ちてる人がいるのを目の当たりにしてることが、失礼な話にはなるけど評価の一つとして嬉しくて。もしかしたらこの公演に来たい人が自分たちの今見えていない形でいるのかもしれないと思うと、そんなに必要とされる人間・バンドになったことをちゃんと自覚として持てたんです。だから、もっとこれ以上の人を楽しませられるような会場に連れて行かなければない。そこをしっかり肝に銘じて、地に足つけて楽しめるツアーにしたいですね。いつまでも「ソールドした!いえーい!」とソールドアウトしたことだけに喜ぶんじゃなくって、和也くんが言う通りに次のステップを見据えていきたいです。

――そう考えると、ツアーを終えた頃にどんなドラマストアになっているのか、楽しみになってきますね。

長谷川:ワクワクしますね。だからこそ楽しいツアーにしたい。去年も東京ワンマンで終えたんですけど、その翌週に僕は緊急入院しちゃって。だから当時はめちゃくちゃツアーがしんどかったんですよ。「ワンマン、早く終わらんかな……」となるようなツアーだったんで、今回はちゃんと歌うツアーにします(笑)!


インタビュー・文/笠原幸乃



1st Full Album 「DRAMA STORE」 Now on sale

ドラマストア Official Website https://www.dramastoreonline.com/
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