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3rdフルアルバム「Millionaire」をリリースし、ツアーへ向かうFABLED NUMBERにインタビュー!

2019/02/21 18:30

「バンドとバンドに関わってる人たちとの足並みが揃った」


2019年1月23日(水)に3rdフルアルバム『Millionaire』をリリースした、FABLED NUMBER。どのアルバムよりも勢いを感じさせるアッパーな楽曲を揃えたい想いのもと作られた今作は、ライブにおける表現を見つめ直すところから始まったという。以前から抱えていたFABLED NUMBER像、いわゆる自分たちらしさに向き合うことにも繋がった制作。幾度となくバンド内で行われた話し合いを経ており、いかにその話し合いが建設的であったかを証明させる一枚となっただろう。今作の方向性へと定まった経緯をはじめ、自分たちらしさの追求について、N’Taichi(Ba. / Cho.)とMako-Albert(Gt.)に語ってもらった。



「ライブに照準を合わせた」


――今作はどのアルバムよりもアッパーな曲を揃えたいって想いがあったとのことですが、それに至った経緯を教えてください。

N’Taichi:一番の起因はライブ活動ですね。自分たちのライブに来るお客さんは若年層、いわゆるティーンエイジャーが多くて。その中でもエネルギッシュなんでモッシュありダイブありのライブになって、一体感がとにかくすごいんですよ。俺らのお客さんに向けてやるにあたって、CDを出す前の段階から一番ライブの空気感をダイレクトに反映させてリンクしていくようにしないかんなと思ったんです。

Mako-Albert:ライブに照準を合わせたということです。2017年11月8日にリリースした「THUNDER」を提げたツアーをやってく中で、ライブのスタイルが変わったんです。このツアーの時にみんなで話をすることが多かったのを覚えています。「THUNDER」は簡易的な言葉で表現するとおしゃれでミドルテンポな曲が多いアルバムなのに、ライブになると激しいライブをやるように変わっていったんです。自分たちの人間の気質的に、激しい部分がどうしても出ちゃったんですよね。そこをもっと楽曲と擦り合わせていこうと、まず去年6月に出したシングル「I Bet My Life(or Death)」から始まりました。

N’Taichi:今までいくつもの作品を重ねていったからこそ、分かったことでした。過去の作品では、自分らの音楽の世界観を表現することに比重を置いていたんですよね。“こんなの俺らしかできへんから、とにかくこれを突き詰めて提示していこうぜ”って。ただほんまに好きで続けていくだけっていうところを最終地点で考えれば、もしかしたら正解かもしれない。でも今見据えてる一番先の部分に到達するためには、必ずライブというものはついて回ってくるなと再確認したんです。


「俺らとお客さんとのFABLED NUMBER像がズレていることをより感じていた」


――ライブへのスタンスを改めて見直したんですね。

Mako-Albert:やっぱり『2nd album"THUNDER"release tour 2017-2018』での経験が大きかったんですよね。一番印象に残っているのは、KNOCK OUT MONKEYさんと対バンをした富山のライブです。KNOCK OUT MONKEYさんがすごい熱いライブをして、それに負けねぇっていう感じで僕たちもすごい熱量でやっちゃって。「THUNDER」はコンセプトのあるアルバムだったので、ライブも照明などの演出にこだわってクールにいこうと話してたんですけど、熱くなるのは抑えることができないじゃないですか。自分たちが熱くなるとそれに返してくれるお客さんが多かった。だから自分たちが得意なことをちゃんとやるべきだということを重要視して、もっとライブに目を向けた作品を作っていくべきだと行き着きました。

N’Taichi:熱いライブをやってしまったから、はなから掲げていたコンセプトもクソもないやんってなってくるんですよ。今自分らのライブに来てくれてる人がどういう年齢層か、それで俺たちがどうなるかが大事なんです。そんなことを考えていったら、俺らの思っているFABLED NUMBER像とお客さんの思ってくれてるFABLED NUMBER像がズレていることをより感じるようになりました。ただどちらの比重が大きいというよりも、ほんまにどっちもFABLED NUMBERなんですよね。まとめてプロデュースするために、曲を作る人間として自分のこだわりは絶対に捨てずに、かつ今の俺らのお客さんが一番何が上がるのかということを突き詰めました。FABLED NUMBERのここがいいよなと感じてくれているものをダイレクトにアルバムで表現したかった。それが俺らの中のキーワードでは、ラウドであったりアッパーさであったりしたんですよね。だから今回は作りながらライブが明確に想像できたんです。

――これまではライブと切り離した制作だったんですか?

N’Taichi:いや、そうでもないから中途半端だったんですよ。だから悩んだんですよね。現場での一体感を意識するよりかは、ひたすら音楽を突き詰めているという方向性は僕も好きだった。他のメンバーでもそっちに寄ってるやつも実際におりました。でもライブやっていくうちに、俺も弟(N’Eita:Gt. / Vo.)もクールにできる人間じゃないから、俺ら兄弟2人がライブを進行していく中で“かっこよくクールでずっと立ち振る舞って一つのライブを完結させれるんか?”って思うようになったんです。そこから偽られへん部分はそのまま出していこうと、自分の中で俺らしかできない激しい曲調の音楽を作ろうって思いましたね。


「俺らしかしていない音楽に囚われていた」


――資料でのセルフライナーノーツにおいて自分たちの曲を端的に表現していることが印象的でした。客観的な視点を持つように心がけていますか?

N’Taichi:それもライブしてたら分かってきました。ライブしてて“ここでこうならんかったらおかしいやろ!じゃあなんでこうならへんかったんやろ?”みたいなのを考えるから、客観的になると思うんですよね。さらに上を目指すんであれば“周りはどうなんだろう?”とか、“なんでこんなに人気あって、当たってんやろ?”と考えたりもします。

Mako-Albert:でもTaichiは一人でずっと曲を作ってるんで、いいもの作ろうと自分のこだわりを詰め込んでる。だからそうやって制作しながら客観視を持つのは、めちゃくちゃ難しいと思うんですよね。

N’Taichi:売れる音楽を作ろうとか、この曲は売れるから俺はこういう風にしたいというのは全然ないし、絶対にそう思いたくもないっていう自分のポリシーがあります。その中でEDMにずっと囚われていた。こういうEDM、音楽的なトラックメイクしてやってるバンドは俺らしかおれへんっていうところに囚われとったとは今思いますね。

――こだわりから脱却するのは大変ではありませんでしたか?

N’Taichi:“うわああああ!”って本当に頭悩ませたんですよ。ライブに向けた方向性がいいと分かってるけど、なんか嫌やなというのがありました。ただそれは俺個人の意思であって、FABLED NUMBERは6人なんですよね。バンドにとって一番良い方法をメンバーだけでなく、関わってくれている人たちも含めて話し合った時に納得できたんです。だからバンドとバンドに関わってる人たちとの足並みが揃ったというのを感じています。

――セルフライナーノーツにおいて幾度となく出てくる言葉である“自分たちらしさ”。その追求は、とても自然なものだったんですね。

N’Taichi:自然にそう考えるようになりました。周りのバンドのライブを見て俺も熱いパフォーマンスをする人間性を持ってるんやろなと思ったり、抱かれているFABLED NUMBER像と俺らの思ってるFABLED NUMBER像もちゃうような気がしたり。そういうのがね、嫌になってきたんですよ。“音楽を突き詰めているクオリティーがすごいですよね”と作品を出す度に言われるけど、どういうライブを表現しているかというところまではバンドだけじゃ伝わらんかったか……というのがあったんです。だから曲に対しては自信があるんですけどライブをするにあたってはどうなのか考えると不安になって、人に話す時に濁すことが多くて。そういうのがめちゃくちゃ俺は嫌やった。でもこの「Millionaire」は自信を持って、これが一番いいと強く言えます。俺らはFABLED NUMBERのメンバーでもありながら、いちファンでもあるから、どちらの視点においてもかっこいいバンドをやっていこうという意思をみんな持っていると思います。作品性に照準に当てていた部分とは他の部分、そのすべてにおいて揺るぎない今作は新たな第一歩になりますね。


「今までやってきたことは全部無駄じゃない」


――今回のツアーも対バンなので、影響を受けることがありそうですね。

N’Taichi:それはもちろん、あると思います。さらにこれまでとは違って、「Millionaire」を聴いて感じた熱量はそのままライブでも感じてもらえるんじゃないかと。

Mako-Albert:でも今までやってきたことは全部無駄じゃないんですよね。演出にこだわったライブをしてきたからこそのノウハウもできました。それを持ちつつ激しいライブという、どっちもできるようなライブになるんじゃないかなって思います。そういう曲も入ってますしね、7曲目「Neo」とか、10曲目「Good-Bye. The End. So Long.」とか。どういう風に表現するのか楽しみにしてもらえたらと嬉しいです」

N’Taichi:突き詰め続けた結果、それが正解やったみたいなのが一番羨ましいと思ったりはします。でも今に納得しているから、どちらも楽しんでいきたいですね。


インタビュー・文/笠原幸乃



3rd Full Album 「Millionaire」 Now on sale

FABLED NUMBER Official Website http://www.fablednumber.com/
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