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2月6日に3rdフルアルバム「ポタリの3」をリリースするポタリにインタビュー!

2019/02/01 18:00

「CDとして聴いて良いというものを、いかに突き詰められるか」


2019年2月6日(水)に3rdフルアルバム「ポタリの3」をリリースする、ポタリ。昨年6月に制作した9thシングル「MONSTER」を収録しながらも、ほぼ新曲が揃った全12曲のアルバムだ。前作アルバムから約一年というポタリ史上、非常に短い期間で作り上げられた今作は、これまでの経験を活かしつつ、一枚のCDとしての完成度を高めるように意識が向いたという。メンバー全員に制作についてだけでなく、アルバムの中心を担う「途切れた呼吸」・「bestie」など収録曲について、それぞれの想いを語ってもらった。



「このアルバムが出来たことが自分たちにとっても嬉しい」


――今作の制作はどうでしたか?

ナツ(Vo.):これまでのポタリの中で最短期間でのアルバムリリースだったので、短いスパンの中で練ったという印象が残っています。今回は普段送っている生活をテーマに曲を作っているようにすごく感じました。曲を作って出してる最中って日常の中なんですけど、短い期間だったからこそ、普段の生活の中で見たものや感じたことをぎゅっと詰めて曲にすることができたのかなと思っています。

エミ(Gt.):私は元々作っていた曲をアルバムに収録した曲がめちゃくちゃ多かったので、自分の曲に関しては焦りのイメージは全然なかったですね。形にするのが楽しみでした。

茄子川(Dr.):今回はそれぞれ一人ずつ持ちよった曲があるんです。それぞれ一から作ったものを入れることができて、しかも歌詞もみんな挑戦して書きました。私は歌詞に一番苦戦したんですけど、曲を作ることに関しては今まで以上に楽しかったんです。

――2ndアルバム「ポタリの2」での経験の影響はありましたか?

エミ:大きくありましたね。1stアルバム「ポタリ」の時は必死すぎてどのように出来上がっていくのか分かってない状態で作っていて、とにかく曲を書いていました。そこから2ndアルバム「ポタリの2」はやっと何かを突き詰める楽しさを感じるようになって、アルバムという作品を作る上でのみんなとのコミュニケーションの取り方も変わっていったんです。“こういうふうに会話したらこういうものが出来上がるんだ”と、ちゃんと形に出来るようになった2ndアルバムからの3rdアルバム「ポタリの3」なので、力をいろんな人の協力を得て培ってきたものがより反映させられたアルバムになりました。またそいういうアルバムが出来たことが、自分たちにとっても嬉しいことだなと思っています。

アイコ(Ba.):「ポタリの2」の時にいろんな人を介せば介すほど時間がかかるというのを学んだんですよね。やり方を今までと変えたり変えなかったり、「ポタリの2」ではたくさん試行錯誤しました。今作の「ポタリの3」では時間がなかったっていうのもありましたけど、2ndの経験を踏まえてその時々における状況に応じて、一人で作るのかみんなで作るのかという選択ができていた印象があります。

エミ:またミニアルバム「コネクトピース」から協力してくださっている江口亮さんに今回も制作に加わっていただいて、今まで以上にポタリと近い存在で一緒に音楽を作れたことが楽しかったんです。私たちのことをこんなにも見てくれている中で、さらに密な関係性を築けたことも今作の完成に繋がったと思っています。


「絶対に譲りたくなかった」


――1曲目「途切れた呼吸」は葛藤が表現されています。

ナツ:「ポタリの2」を出す時に、改めてどんな曲やどんな歌を歌って行きたいのか向き合って歌詞や曲を書いて、誰かが疲れてたり悩んだり、弱っていたりするところに寄り添ってあげられる音楽を作りたいと強く思うようになったんです。自分も音楽にすごく助けられてきたからこそ、自分が歌う歌も誰かのそばにいられたらいいなという想いを軸に、ここ最近は曲を出してきました。だから「途切れた呼吸」にも、その想いは詰まっているんです。今回は“あの頃は良かったなぁ……”って上手くいってない時に過去のことをちょっと羨ましく思ったりするけど、前を向いて進んでいこうと決断するのは自分だから、羨ましくなる気持ちも全部連れて次の日へ進める一歩を後押しできるように曲を作りたいと、作り始めました。

――〈傷跡に触れたい夜がある〉と歌詞の一行目から突き刺さってくる印象を受けました。

ナツ:この歌詞は絶対に譲りたくなかったんです。そこから軸に歌詞を書いていきました。どんな曲を通しても人の弱みや苦しみに寄り添って前を向けるように歌詞を書きたいという軸がありながら、どの角度から切り込むかというところで今回は過去と今を対比して書きたかった。だから〈傷跡に触れたい夜がある〉という歌詞は譲れなかったんです。 私は弱みを歌詞で書くのがあまり得意じゃなかったんですけど、「途切れた呼吸」でチャレンジしてみて納得できるものが描けました。みんな今を生きていて、今の自分があるのも過去に色々とあったからなんですよね。過去は良いものとして希望は未来にしかないっていうのを、自分たちが歌っていける存在になっていけたらいいなと思います。

――2曲目「bestie」は茄子川さんが初めて歌詞に挑戦した曲となりました。

茄子川:2018年3月にワンマンライブを終えてからライブのない一ヶ月間があって、そこで自分が学生時代から好きなバンドのライブに行きたいなと自分の時間を作ってみたんです。武道館の最前列に行っちゃうぐらい楽しんだりして、学生の時のように行ってみて思ったのが“みんなで歌うのが楽しい”ということでした。原点回帰できたんだと思います。初めて聴いた曲でも体が勝手に動いてシンガロングしちゃう、そういうのが改めて楽しいことだなと感じて、自分たちのライブでもちゃんとやれるようになりたいとこの曲を作ったんです。

――曲内における〈あなた〉は具体的に誰のことなんですか?

茄子川:女友達に対して書いたんです。でもそれぞれみんな大切な人っていると思うので、その人に重ねてくれたら嬉しいです。

エミ:実は書き始めの頃は違ったんですよ。豆乳のことだったんです(笑)

――豆乳って飲む豆乳ですよね?

茄子川:そうです! みんなに最初聴かせた時のタイトルは「soy」だったんです。豆乳って昔から牛乳の隣ぐらいにあると思うんですけど、“美味しくもないのになんで威張ってるんだろう?”とか、“みんなと一緒に生活を共に出来るようなスタイルを出してるんだろう?”とか、なんかいけ好かない感じだったんですけど、去年くらいから好きになって。毎日飲むようになって、美肌効果とか更年期障害に良いとかそういう利点がいっぱいあるし、私にとっては欠かせない存在になった。じゃあ、これを曲にしてみようっていうのが最初はありました。

エミ:〈柔らかくまろやか〉にというのも豆乳のことらしいんです。“最初は何を言っているんだろう?”って思うところから他のメンバーはスタートしたんですよね。豆乳のことを熱く語っていたところから、この気持ちを女友達へ向けて繋げたら、書きたいことが書けるんじゃないかという話が出て上手くまとまっていった印象です。みんなで“女友達のことだけでいいじゃん!”って言うのに“ここには更年期障害を入れたい”って、本当に豆乳のことを譲らなかったから、初めて書く歌詞だったのに入り組んだことをやったよね。

茄子川:自分がどこまでやれるのかって思いもあったんです。今では“実はこの曲は豆乳のことも歌っていて”と話すのが面白かったりします。シメシメって感じで(笑)


「“バンドじゃなくてもいいかも”という意見が、初めてポタリの中で出た」


――「遠い君」はシンプルなバラード曲となりました。

ナツ:インストアライブなどでアコースティックライブをする度に、歌詞の世界観や繊細な声の震えだったりちょっとしたところもよく伝わるものなんだと感じていたので、今回こういう形でCDとして出すと決まった時はすごい緊張しました。私はバンドの勢いやエネルギーを大事にして歌っているものが多くて、それとは違うレコーディングだったんですよね。より細かいところまでこの言葉をどういう気持ちで歌おうとか、表現としてどういう風に言葉の最後を締めくくろうとか、細かい調整をして歌を録ったんです。“めっちゃ満足!やったー!出し切った!”って、緊張した分だけ達成感があったので、録り終わった後に“すごくいい歌が録れたよ”ってみんなに報告したのを覚えています。とんでもない達成感だった!

エミ:去年3月の東名阪ワンマンライブを終えた時に、“バラードは絶対に欲しいね”とみんなが思っていたんです。ボーカルのナツが恋愛のバラードを書きたいっていうのがもともとあった中で、それと対照的な曲を自分が持っていけたらいいなというところから作り始めました。最初はバンドでやろうと思ってたんですけど、“バンドじゃなくてもいいかも”という意見が初めてバンド内の中で出たんです。CDとしていい曲だって認めてもらえる曲を作ろうとなったのも踏まえて、より曲の良さが出るようにピアノを入れようと決めました。「途切れた呼吸」や「bestie」はダイナミックさを考えて、SpecialThanksのボーカルギター・Misakiさんにゲストコーラスをお願いしたり、いろんな音を加えたりしたんですけど、この「遠い君」はピアノを入れつつも他の音に関してはシンプルに引き算していきました。

――足し算が多い制作から、引き算へと逆の方向に向くことは勇気のいることではなかったんですか?

エミ:一貫して「ポタリの3」はCDで聴いた時でもCDはCD、ライブはライブって割り切ろうとなれたアルバムだったんです。CDで聴いて良いというものをいかに突き詰められるかっていうのがあったので、ピアノだけの曲を入れることに対しての恐怖感はなくて、むしろファンの人や初めて聴く人が“この曲いいよね”って何度でも聴きたくなるような曲であることを考えたんです。ライブでは一本のギターだから、これまではなるべく音を重ねたくなかったんですよね。CDで聴いたものが生で聴くとさらにダイナミックに感じる、そのロック感みたいなのを自分は大事にしてきたんです。でも聴いてくれてるのは常にお客さんで、CDが届いてしまったらそれ以上手を加えることができないって思った時に、より感動をプラスできるのであればCDはCDとしての完成度を高めていこうと作ることが出来ました。

――間も無くツアーが始まります。どんなツアーになりそうですか?

ナツ:一枚のCDとして音を追求したので、ライブでどうやって表現しようかなと新しいチャレンジが出来るライブに、自分たちも楽しみなんです。自分たちがやり尽くして作った作品が聴いてくれる人のそばにいられずっといられるような伝え方ができたらいいなと思ってます。

エミ:今は一音一音出すことが楽しくて。その一音に全てをかけることはライブでしか体感できないものでもあるので、ライブ一本一本を踏みしめていきたい。そこで私たちが音楽を楽しんでいる姿をみんなが見て、力を与えられたら嬉しいです。

ナツ:そうだね。今日の一音で誰かの人生が変わると言ったら大袈裟かもしれないですけど、ライブで感動して次の日も頑張れたりする人がいてくれたらいいなって、自分たちも期待を込めてライブを大事にやりたいなと思います。


インタビュー・文/笠原幸乃



3rd Full Album 「ポタリの3」 2019.02.06 Release

ポタリ Official Website http://potali.jp/
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