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恋愛に悩む女性は必聴。本音を吐露した歌に激しく同意しながらスカッとさせてくれるEP「妄想テクノブレイク」をリリース! 平林純にインタビュー。

2018/10/22 17:00

 さみしさも強がりもすべて飾らずリアルに綴った歌詞と、その世界にぴったりと寄り添うメロディ、そして、陽だまりのようで、薄い氷のような儚い歌声から「どんな毒を吐き出すのだろう」とはらはらさせるスリル感がたまらない平林純。

 9/19にリリースしたEP「妄想テクノブレイク」では、愛するがゆえに漏れ出して止まらない毒、夜の東京の乾き、ずるい女になりきれない情けなさなどを綴った作品5曲を収録。男性にはずぶずぶ刺さりすぎる危険性もあるが、恋愛に悩む女性にとってはしめたもの、強い味方だ。
 
 EP「妄想テクノブレイク」について、生々しい歌詞についてなど平林純にインタビュー。



EP「妄想テクノブレイク」をリリース!

「歌にしていることはぜんぶ実体験。強いパワーで誰かの心に強烈に残りたいという意識で作ってる」


――名古屋に滞在中、錦三丁目に行かれたそうで!

ひとりで歩いて一周しました。東京出身なので新宿、歌舞伎町、銀座に馴染みがあるけど、錦三丁目は銀座とも歌舞伎町ともちがう独特の上品さがありますね。とにかく歓楽街が大好きで、北海道ではススキノ、大阪はミナミへ行ったりして、すごいテンションが上がるんです(笑)。

――平林さんの作品には東京の地名がよく出てくる印象があって、例えば今回リリースされたEP「妄想テクノブレイク」の「私の正義」では渋谷、原宿、代々木が歌詞に入っていますが、なにかこだわりがあるのでしょうか。東京生まれであることへの誇りや幸運を感じる反面、曲の空気感から都会の乾き、闇、さみしさみたいなものも感じられて。

まさに東京は乾いてますね。「東京に実家があっていいね」って友人にうらやましがられるけど、帰る場所があるようでないようで、人混みに疲れても休まるところがないし「そうでもないよ」っていう気持ちはずっとあります。自主制作のCDをライブ会場限定で販売していたとき、当時は都内でしかライブをやったことがなかったから歌詞に新宿が入っていても成立したけど、全国リリースともなると、「ちょっとどうなんだろう?」「ここまで地名入れちゃうの?」って思ったり。

――個人的な見解だけど、歌に出てくる東京の地名はたいていの人が知っていて、行ったことがある人も多そうだから違和感はないと思います。それと、曲を聴きながらどんな街なのかあれこれ想像するのも楽しくて。

良かったです!

――EPに収録されている曲のほとんどに、恋人にほんろうされたり、愛しすぎるがゆえに苦しさに押しつぶされそうな女性のつぶやきや心情が描かれていますが、言霊ってあるじゃないですか。歌詞に引っぱられて平林さんご自身がプライベートで不幸を引き寄せてしまわないか、少し心配になりました。

わたしも目に見えないものを信じたいタイプで、スピリチュアルとか言霊もそうだし、いやなことがあったときは塩をかぶってお風呂に入って清めたりしてて(笑)。だから、おっしゃる通り言霊の影響も考えたことはあるけど、わたしにしか歌えない歌があるとしたら、陰と陽だと陰に行こうと意識しています。生々しい歌が昔から好きで、人の曲を聴いてもきれいでフィクションでっていうのは自分に響かなくて、きれいであってもちゃんと生っぽく、リアルがいい。そう思って作っています。今のところ不幸は引き寄せていませんが……ぎりぎり大丈夫ですが……これからどうなっていくのかはちょっとわからないですね(笑)。

――しあわせな恋愛をしているときの曲作りは大変そう。

なかなか100ですてきな男性はいないと思うので、あらを探して書いています(笑)。歌にしていることはぜんぶ実体験なので、作った曲を本人に送ったりしますよ、自分的に満足のいく音楽に仕上がったときに「どうだ!」みたいな感じで。「ここの歌詞がいいね、めっちゃ好きだわ」とか感想をくれます。「妄想テクノブレイク」にもモデルになる人がいて、「いろんな意味でグサグサきた!」って言ってもらえてうれしかったです。ひとりに刺さる曲を作りたいといつも思っていて、拒否されちゃう人もいるかもしれないけど、そのぶん「強いパワーで誰かの心に強烈に残りたいな」という意識で作っているから。

――「アメスピ」「ワンオブゼム」「ノーカン」が歌詞にさらりと入っているのもかっこいい。正直、意味を知らなくて調べましたが、その手間をかけたいほど魅力的なワードでした。

「ワンオブゼム」はお気に入りの言葉で、「〇〇くんの中のワンオブゼムになるのはいやだな」って実際に言ったことがあります(笑)。メロディと歌詞はぜったいに同時に作っていて、人の曲を聴くときにけっこう譜割りを意識しちゃうくらいこだわっています。あと、歌詞マニアなのでどんな曲も詞から読んじゃうから、詞が魅力的じゃないと聴きたいと思わないので、「歌詞、歌詞」っていう気持ちでいつも曲を作っています。

――アレンジはどのように作っていくのでしょう?

自分では凝ったデモが作れないので、アレンジャーさんに「ここ、切なくしてほしいです」「ここの言葉はぜったい残したいです」ってお願いして、1曲ずつ口を出させていただきました。アレンジャーさんもすごく細かい部分までどんどん修正してくださって。

――「世田谷ナンバーの恋〜妄想テクノブレイクver.〜」は短い曲で、素朴というか、良い意味でたどたどしいというか、EPの中で異色を放っていますね。

この曲だけ自分の打ち込みで作りました。宅録で2つ目にできた曲で、音数が最小限なのは純粋に打ち込みスキルの問題もあるけど(笑)、打ち込みだからできた曲です。はじめてエレピをさわって作って、ワンコーラスだけだから「楽曲としてはどうなの?」って思うけど、これから練っていきたい気持ちも含めて、とりあえず妄想テクノブレイクのこのバージョンでっていう。


「名古屋で印象に残るようなライブをやりたいし、みなさんに会いたいです!」


――実験的な作品なんですね。ところで、先日、Twitterで「ライブはあまり得意じゃない」ってつぶやいたのをお見かけしました。

はじめて曲を書いてからの活動が今年で7年目になるんですよね。なんどもくじけたり、1年2年とか活動休止した日々もあっての7年なんですけど、活動休止期間も自分的には「ミュージシャンだ」っていう意識はあって。だから「この1回のライブで世界が変わるかもしれない」って気負いすぎちゃって。ライブ前は食欲がなくなったり、ほかのことが手につかなくなったりするくらい1回1回のライブを重く考えがちというか。「なんとか出ていきたいし音楽でやっていきたい」って思えば思うほど、うかつにステージに立てなくなって。もっと若いときは月10本やりっぱなしというか無責任にやっていた時期もあったけど。

――高校生のときから路上ライブをされていたから、メンタルは強いほうなのだと勝手に思っていました。

高校生のときは怖いもの知らずというか、高校2年生のときにはじめて曲を書いて、自分で言うのはなんですけど、当時、同年代で曲が書けてそこそこ歌える子は周りを見渡してもそんなにいなかったので、いろんなレーベルの人がひっきりなしにライブハウスに来て、名刺を出されて、7社同時に来たときもあって無敵状態だったので、そこまで卑屈じゃなくて、くじけなかったですね。注目してもらえてうれしいなって思っていました。大人になるにつれて「そんなに甘くない」ってわかってきて、あのときは有頂天で調子にのってたなって(笑)。今思い返すと当時やっていた曲とかそんなに良かったか?っていう感じなんですけどね。

――歌はもちろん、ルックスも魅力的だから注目されたのかも。

当時は太っていたんですよ、70キロぐらいあったのかな。みんなに痩せろって言われて、食べないで歩くとか無理めなダイエットをして1ヶ月で10キロぐらい落としました。

――わあ、びっくりです。そして、ライブが観たいです! では最後に、東海地区のみなさんにメッセージをお願いします。

わたしもぜひ、名古屋で印象に残るようなライブをやりたいし、みなさんに会いたいです! ラジオとかでわたしの曲と出会ってくださった人に、生で聴いてもらいたいので、名古屋に来られるようにがんばります。


インタビュー・文/早川ひろみ


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[LIVE INFO]
「北川千夏 vs 田中慎吾 vs chako* vs 平林純」
11/6(火) 名古屋HeatLand

★ムービーコメントも公開中!⇒こちら

平林純 Official Website http://hirabayashijun.com/
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