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月9の主題歌に大抜擢!Official髭男dismが1stフルアルバム「エスカパレード」と同時に「ノーダウト」もゲリラリリース。J-POP新時代の騎手を目指すファンキーでポップな髭男“ヒゲダン”に迫るべく、ベースの楢崎とドラムの松浦にインタビュー!

2018/06/11 18:00

月9の主題歌に大抜擢され、一躍シーンに飛び出した通称:ヒゲダン。昨年からブレイク必至と目をかけられ、テレビ「関ジャム完全燃SHOW」でも注目されていたゆえ、この躍進は当然といえば当然ではある。1stフルアルバム「エスカパレード」と同時に「ノーダウト」もゲリラリリースされ、ライブも続々決定。J-POP新時代の騎手を目指すファンキーでポップな髭男“ヒゲダン”に迫るべく、ベースの楢崎とドラムの松浦に話を聞いた。



Ba/Sax:楢崎誠

Drs:松浦匡希

――藤原さんはデビュー前に営業マンをされていますが、お二人も就職されてたんですか?

楢崎:僕だけ警察の音楽隊を。事務の仕事と一緒に兼務してました。

――楢崎さんは音楽の教員免許も持っていらっしゃいますよね。約2年前に皆さん揃って上京されたそうですね。

二人:そうです。

――環境が変化していくなか、何が一番変わりましたか?

松浦:やっぱり一番感慨深いと思うのは、東京に出てきて最初に対バン形式のライブをやらせてもらった時、観てるお客さんが片手で数えられるくらいで、出演者の方が多くて。

楢崎:そのライブを観てうちのスタッフが泣きながら「ヒゲダンは、(泣き真似で)もっと、たくさんの人に、観てもらうべきバンドなのに、悔しいです」つって(笑)、言ってくれてて。

――どこで届いてる感を感じていましたか?

松浦:いまSNSで呟いてるの見られるじゃないですか、昔からのファンやコアなファンの人たちではない人たちから、いいねっていう声をもらうと、今まで届いてなかった所に届いてるんだなって。嬉しいですね。

楢崎:あとライブで一発目、暗い所から登場してバーンと音出した時、わっ、こんなに人がいるって実感はありますね。リハーサルでハコの大きさは体感してるんですけど…、

松浦:人が入ってみるとね。

楢崎:そう、お客さんが入ってるって光景は想像してたよりも毎回上をいくものなので、昂揚感も増してくる。

――昨年「関ジャム完全燃SHOW」で売れっ子プロデューサーである蔦谷さんが2017上半期ベスト3位に「はじまりの朝」、2017マイベスト2位に「Tell Me Baby」、2回も取りあげてくれています。その影響も大きいですかね。

楢崎:あります。

松浦:ありましたねえ。実感しやすかったのは、その頃インストアライブのツアーをよくさせて頂いていて、CDを買って頂いたファンと直接触れあえる機会があって。

楢崎:その時にね「関ジャム、観ました」とかね。

松浦:興味持ってくれてCDも買って頂いて。ちょっとフレンドリーな方だと「安田君どうでした?」みたいな(笑)。やっぱり影響力はすごかったです。

――関ジャニのメンバーとセッションした「Tell Me Baby」は確かに少し上の世代にも響くダンスチューンですよね。

松浦:よく言われますね。

楢崎:そういう要素は意識して入れてますね。

――そしてこの曲がきっかけで、月9主題歌へのオファーが!

松浦:ドラマの制作スタッフに聴いて頂き、声を掛けて頂いたというカタチですね。

――インディーズバンド(当時)としては異例の大抜擢といわれています。

楢崎:結局4月11日にメジャーデビューというカタチにはなったんですけど、決定した時点ではまだインディーズでした。「Tell Me Baby」が楽曲会議にかけられて、名だたる海外アーティストの中になぜかヒゲダンがするっと入ったらしくて(笑)。なんか最初にアレだったじゃん。

松浦:ああ、打診みたいなの。

楢崎:そうそうそう、こんな感じの話もあるんですよってマネージャーが持ってきて。

松浦:いやいやいやって。

楢崎:いや、僕たちじゃって。しかもドラマのテーマが詐欺師って聞いて、騙し合い?どういうことなんだろうって。

松浦:ちょっと勘違いしてるところもあって。

楢崎:ダークな感じのストーリーなのかなって。

松浦:しかも月9だし、そんな決まるわけは。

楢崎:だから話聞いた後も軽く受け流していて、ワゴンで移動しながら(ハンドルを握るポーズで)誰がやるんだろうね、テレビ観ようねって話をしてたんですよ。僕たちに決まってから、不安になりました。ほんとに合ってるのかなって思って。

――書きおろしなんですよね。

松浦:そうです。台本を一度読ませて頂いて、映像も少し観させて頂いてからの書きおろしで、映像と台本を見て、あ、これなら俺らイケるって思いました。

楢崎:ドラマが最後ちょっとハッピーで終わるっていう内容だったからね。

――制作サイドからはどんなリクエストがあったんでしょう。

楢崎:抽象的な言い方するとゴージャスな雰囲気だとか。

松浦:「Tell Me Baby」を超えて欲しいとか。

楢崎:具体的になるとブルーノ・マーズさんみたいな感じのテイストが欲しいとか。こういう曲を参考にしてほしいと提示されたりとか。

――曲づくりのスタンスとしては、ベースを作るのは藤原さんで、その後のサウンドメイクは皆さんでするというカタチですか?

楢崎:ヒゲダンの作り方は何通りかあって、こういうループミュージック系はリズムを切り貼りするなり、ベースのトラックとかも生で録るんです。それを切ってペタって貼ったりする感じのやつはほとんどもう骨組みの状態から(藤原)聡が作ってますね。

松浦:決め打ちではめていったり、もちろんレコーディングスタジオでこういうことやってみたら?ってみんなで話し合ったり、エンジニアの方の提案を混ぜてみたり。

――「ノーダウト」を初めて聴いた時の感想は?

楢崎:僕はジムで走ってたんですけど(笑)、聡から新しいのきたかと思って(携帯電話を見る素振りをして)よし聴こって。そしたら、うわあ、走れる走れるって。テンション上がるし。その時はまだイントロもなく1番だけなんですけど、その部分だけでカッコいいって。でもめちゃくちゃいっぱいデモ作ったんで。

――めちゃくちゃ?

楢崎:8曲くらい? 他にもめちゃくちゃあったんで、コレになったらどうしよ、コレになったらどうしよって、ずーっと思ってたんですけど、結局「ノーダウト」になって。

松浦:いや、でもばっちりハマったと思いますね。

――ドラマにマッチしてますよね。

松浦:間違いないですね。

――実際ドラマをご覧になった感想は?

楢崎:流れてきた時はだいたい前屈みになって。音をガッと聴いて、セリフとの比率を確かめて(笑)。

松浦:俺は割とストーリーに没頭してるけどね。

楢崎:ほんとに? 俺はちょっといやらしい部分あるから、どれくらいの尺でやってくれるのかとか、どれくらいの音量でやってくれるのかとか。

松浦:(笑)。

――アルバムの発売に合わせて「ノーダウト」はシングルとして急遽ゲリラリリースしましたね。

松浦:で、ゲリラメジャーデビューということになりました。

――アルバム「エスカパレード」にはもともと「ノーダウト」は入ってたんですか?

松浦:それが違うんですよ。もともと12曲入りのインディーズで最初のフルアルバムを作ろうという話があって、そこに飛び込みで「ノーダウト」が入ってきたカタチになるんです。

――「ノーダウト」がなくても十分完成されているような気がしますが。

松浦:そうなんです…、けど、でも「ノーダウト」が入っている方が。

楢崎:そんなキレイにまとめなくていいんじゃない?(笑)。もともと俺ら12曲で行こうと思ってたんで、間違いなく12曲だけでも自信はありますよ。

――「エスカパレード」というタイトルは、3曲目の「ESCAPADE」と関係してるんですか?

松浦:これが造語になっていて、「ESCAPADE」は突飛な行動という意味なんですけど、それが連なったパレードという。このフルアルバムがむちゃくちゃバラエティ豊かで、1つのバンドが作ったんじゃないみたいな感じで仕上がってるので、聡がエスカパレードという造語を作ってきて、どう?って。

――初期の頃の音源と比べると、ずいぶん振り幅が大きくなりましたね。

楢崎:3rdミニアルバム「レポート」のあとにEP「LADY」があって、そこには「ブラザーズ」と「Tell Me Baby」と「Driver」が入っていて。

松浦:配信限定のEPなんですけど。

楢崎:「レポート」の系譜から進化をちゃんと見せられてるかなって。がっつりバラードで聴かせる軸と、みんなをハッピーにさせる、「エスカパレード」でいうと「発明家」と「ESCAPADE」の枠と、バラードとハッピーの中間くらいが「115万キロのフィルム」。

――なるほどなるほど。

楢崎:「レポート」の中には「55」って曲が入ってるんですが、そういう踊れるループミュージック系が「エスカパレード」でいう「Tell Me Baby」と「ブラザーズ」と「ノーダウト」と「たかがアイラブユー」になってる。いろんなヒゲダンをだいたいこういう軸で表現してるかなって。

――今出てこなかった「相思相愛」や「されど日々は」はどの枠かな? ちょっと悲しい路線ですけど。

楢崎:バラード枠になってきますね。「されど日々は」は「レポート」の中に入ってる「Trailer」と同じタイプで、バラード軸のどっちかっていうとなんすかねえ、しっとり聴かせたいとか。でも「されど日々は」は新しいタイプなんだよなあ。

松浦:アングラな感じの挑戦的なこともしてるんで、新しいタイプだよねこの曲に関しては。

――となると「エスカパレード」でいう「可能性」寄り?

松浦:ああ、確かにね。

楢崎:マインド的には発展させていきたいというところで、フルアルバムだからこそできる曲だと思うんですよ。

松浦:ミニアルバムの中でのボリュームではできない。

楢崎:「されど日々は」があることでハッピーな曲が引き立つし、ハッピーな曲を聴いた後で「されど日々は」で人生観とか考えてもらったり。「可能性」はまさにバンドの可能性だと思います。トラックは誰も弾いてない。トラックメイカーのイイモリ君とやらせてもらってるんですけど、デモの状態で聡がトラック作り、それをイイモリ君がこんな感じでどう?って改造して、それに合わせて聡がメロディを変えるとか。ヒゲダンではあまり起こりえないことが起こりましたね。

松浦:スタジオで結構な時間話し合って。

楢崎:だから制作は面白かったですね。みんなで、どうする?どうする?って。

――曲順を決めるのも大変だったんじゃないですか?

楢崎:ははっ、迷ったよね。

松浦:大論争でしたね。

――オープニングが「115万キロのフィルム」なので、アルバム全体としてはどちらといえば静かな入り。

松浦:これが当初の予定だと、最後の曲だったんですよ。

楢崎:「発明家」トップって話もあったし。

松浦:でも最初にした方が「115万キロのフィルム」は引き立つんじゃないかって。最終的に決まったのはなんでだっけ?

楢崎:たしか2つぐらい理由があって、まずもって「115万キロのフィルム」を聴いて欲しいってのがあって、「ノーダウト」が2曲目にあるとしたら、1曲目の「115万キロのフィルム」と3曲目の「ESCAPADE」は聴かれる可能性が高くて。ヒゲダンってこんなんだよって打ち出す時に、この3曲があれば説明ができるって感覚があって。

――確かにらしさが出てる3曲。

楢崎:あと前の「レポート」ってアルバムの最後の曲が「Trailer」って曲で、その歌詞に”最後のページが遠くなる分厚いやつに今度はするよ”とあって、それが「次はフルアルバムにするね」っていうメッセージでもあったんです。トレイラーって予告って意味なんですけど、だから次のトップは映画にしたいって、だからフィルムっていうカタチのギミックを作りたいと。

――それは凝ってる!

楢崎:これは知ったら、おっしゃ!ってなる、ちょっと遊びゴコロのような。

――「115万キロのフィルム」は二人の軌跡を映画になぞらえてる歌詞がまた素敵ですもんね。

松浦:そうなんですよ。

楢崎:あれいいよね、デモあがってきた最初の時点から歌詞むちゃくちゃいいねって。この世界観のまま行こうよって。

――藤原さんの歌詞は曲ごとにひっかかるフレーズがありますよね。ちなみに個人的にグッときたフレーズは?

松浦:俺は「発明家」のさ、”エジソンの墓参りにコーラ持って行こう”。ユーモアがあってさ。あと「相思相愛」のデモを聴いて泣いたんで(笑)。最初幸せな曲なのかなって思って聴いたら、あれ?って。

――情けない男のモノローグですもんね。最初のフレーズ”「最低でクズな男になった気分はどうだい?」僕は僕に問う”が小説みたいですよね。

楢崎:この一節も苦労して書いてましたねえ。デモ段階ではこの歌詞ではなかったんですよ。書いた本人がいないので言わないですけど(笑)。苦労してましたね、どうしよう、どうしようって。これとこれどっちがいいみたいに相談されたりして。

――今回のアルバム、ファンの反応は?

楢崎:ツイッターとかでこのベースラインカッコイイとか目にしたんですけど、一番ブルッときたのがライブの時で、ヒゲダンは音源とライブは違うんだよとはっきりさせたくて、たたき台として「たかがアイラブユー」でライブアレンジをめちゃくちゃ変えたんですよ。そしたら演奏し終わった瞬間に会場が「フォ〜」ってなって、下手の方で見ていた男の子が「カッコイイ!」って言ってくれて。よっしゃ「カッコイイ」もらったーって(笑)。

松浦:初日とかでもそういう褒め言葉もらったよね。

――ステージにいても声が聞き取れるんですね。

二人:もうむちゃくちゃ聞こえます。

――楢崎さんはライブではサックスも演奏されたりしますよね。

楢崎:いまセットリストを練ってる途中で、検討中です。ライブハウスとホールでは見せ方も変わってきますし、公演の途中でやっぱこうしようって意見も出て変わる可能性もありますし。

――東京は中野サンプラザですしね。はやくも11月から始まる全国ツアーの日程も決まっており、名古屋は来年1月19日、日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール。会場がガラリと変わりますね。そもそもライブでは何を意識しますか?

楢崎:目線ですかね。

松浦:ああ。

楢崎:自分と目が合ってる人とはがっつり目を合わせていきたいですし、この人はいま聡見てるなとか、大輔見てる角度だなとか、そういう時に彼らが何やってるのか意識しますね。

――そんな余裕があるとは。

楢崎:余裕を生み出すためにこうやってブラインドで(ベースを弾くポーズ)目をつむって弾けるように練習してますね。

松浦:僕はお客さんにこの世界観に没入してくれって演奏してます。ライブって1個壁があって観るのと、ライブの世界に完全に没入して観るのとでは全然楽しさが違うと思うんです。だから壁を取り払うためにパフォーマンスであり演奏であり、アレンジとかでその壁をなんとか取り払おうとがんばってます。

――音源とライブでは全然違うんですもんね。

楢崎:それこそ「ノーダウト」とか「Tell Me Baby」はループミュージックで音源は切り貼りされてるものですけど、ライブは生でやってるものなんで。「ブラザーズ」とかもだいぶアレンジ変わっちゃってますし。感覚的には機械的な感じの聴こえ方とか踊りやすさから、ロックで踊りやすいって雰囲気にはなってると思います。

――少しずつ大きな会場になり、やりたかった場所でライブができるようになり、この先はやはり…。

楢崎:ライブ会場的にはアリーナもやりたいし、ドームツアーできるようなバンドにはなりたいんで。

松浦:やっぱり武道館でやりたいよね。

――国民的ポップバンドにこだわっているのは?

松浦:そうですね。国民的アーティストになって、聴いてくれる方の人生とタイアップしたいっていうのは昔から言ってて。僕もあるんですけど、レミオロメンさんの「3月9日」を聴くと中学時代の日々を思い出すみたいな。その人の人生のどこかで背中を押してあげられるような曲を作りたいと思っていて、何年か後にライブでやって、観に来た人があの時はこうだった、今もがんばろうっていう気持ちになってもらえたら嬉しいです。

――与える側になり、逆にお二人が今インスパイアされるアーティストは?

楢崎:それこそブルーノ・マーズ。

松浦:ああ、みんな好きだね。

楢崎:バンドやることによって好みが似てきた部分もあります。

――夫婦が似てくるのと一緒なのかな。

二人:ちょっと似てるかな(笑)。

楢崎:もともとパンク出身だったりとか、Jポップがど真ん中で好きとか、いろいろあったんですけど、音楽を共有してくると、それいいね、それいいね、ってなる。

――では最後にファンの皆さんにメッセージを。

楢崎:(かしこまって)これからも……(苦笑)。

松浦:なんでそこだけダメなの(笑)。

楢崎:これからも…、いや、名古屋のファンの方って友達や家族を紹介してくれてるのか広がりがすごくはやくて、正直頼りにしてます。どうぞこれからも変わらぬ応援をよろしくお願い致します。


インタビュー・文:深見恵美子



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*フジテレビ月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」主題歌



Official髭男dism Official Site https://higedan.com/

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【追加公演】Official髭男dism one-man tour 18/19

2019/01/16(水)
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール

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2019/01/19(土)
日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
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