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「7月のライブは雷でできた大縄飛びの中で、みんなで飛び跳ねるイメージ」メジャー1stシングル「Primal Three」をリリースし、7/13 アポロベイスにてライブ!THE PINBALLSヴォーカルの古川貴之にインタビュー!

2018/05/17 19:30


「7月のライブは雷でできた大縄飛びの中で、みんなで飛び跳ねるイメージ」


昨年12月、ミニアルバム「NUMBER SEVEN」でいよいよメジャーに躍り出た彼ら。ブランキーやミッシェルの流れを受けつつ、独自のロックスピリットを貫いたサウンドは強靱でいて繊細。相反する魅力を携え、4/25にリリースされたメジャー1stシングル「Primal Three」では、アグレッシブなガレージロックで痺れさせる反面、詩情あふれるナンバーでじっくり聴かせる。新譜を引っさげたライブはタイトルに雷鳴を冠し、その名の通り観客は感電必至。ヴォーカルの古川自身がまたナイーブでいて電撃的だった。




――メジャー進出して変化はありますか?

気持ちの変化がすごく大きいです。周りを取りまいてる環境が違って、君はメジャーなんだよ、っていう言葉に引っぱられるエネルギーがあるというか。だからじゃあ30分もうちょっと練習しようとか、あと1行だけ書いて寝ようとか、そうしなきゃメジャーでできるって信じてくれた人に対して失礼だよなって。だからもう1回歌って終わろうとか、そういう意識は変わりましたね。

――ミニアルバムの制作中にメジャーが決まったんですよね。ということは前作ではメジャーに向けてという感覚はなく、4/25にリリースされた「Primal Three」の制作で初めて意識された?

実を言うと今回も曲はできてまして、メジャーに向けて曲を作ったというわけではないんですよ。曲は常に作り続けているので。

――それにしては勢いのある、広く知ってもらうにはすごくいいセレクションになりましたね。

メジャーだからこれをやろうとか狙ったりしてるものがないので、常に作り続けて、カッコイイこの3曲にしようって。そういうシンプルなものだったので、聴いていただく分にもシンプルなものだけ伝わればいいかなと思います。

――リード曲「Lightning strikes」はビリビリくる刺激的なロックチューン。落雷というタイトルにピッタリですが、発想はどこから?

まずバンドが今いい状態でして、僕が持ってきた曲をスタジオで鳴らしてすごく感触がよかったんですよね。まずそういう風にして曲の命みたいのが生まれてたんですよ。曲作りに大事なのは、タイトルをつけたり歌詞をつけたり、要は曲に命を持たせることで、たとえばもし子供が生まれると仮定して、生むことはできても、名前をつけたり、この子にこんな未来を作ってあげたいとか、そういうのって大変じゃないですか。

――生みの苦しみもありますけど、生んだ後の子育ても大変だと。

この曲は名前をつける前に曲ができてたんですよ。この子は素晴らしい子になると自信があったんですよね。で、名前つける時に、自分が音楽を始めた興奮みたいなものが伝わればそれだけでいいなと思って、一番最初にライブでMCをやった時の気持ちを思い出したんです。その時に、雷に7回打たれた男の話をしたんです。これ実話なんですけど、雷に7回打たれてもみんなかすり傷で済んで、70か80くらい生きたんだけど、最後は失恋して自殺しちゃったんですよ、せっかく生き延びてきたのに。

――なんかぐっとくる話ですね。

メジャー行くってなった時にライブで話したことを思い出して、落雷のイメージを入れたいと思って。7回の雷と1回の恋が同じように感じるんですよ。7回の落雷は1回恋するのと同じくらい、その人にとっては意味があったんだって捉えていたんですよ。だから雷に7回打たれるっていうのは恋をするイメージなんですよ。

――よく電撃が走るって言いますもんね。

古川:それが頭の中にあって、そういう名前を付けたんですよね。音楽に恋した気持ちというか。

――詞と曲は古川さんが作っていらっしゃるんですよね。もう1つのリード曲「Voo Doo」については?まずブードゥーっていうのは?

いろんな理由があったんですけど、「Voo Doo」ってタイトルで、リードギターの中屋智裕が本気になるかなってちょっと発破をかけたところがあって、どういうことかと言うと、中屋はジミヘンドリクスが好きだから、この曲にカッコイイギター入れて欲しかったらジミヘンの「Voodoo Child」って曲から引っ張ってくると、やらざるを得ないと思って。たきつけてやったっていうか、「Voo Doo」ってタイトルだからわかってるよなって。頼むよっていう、無言のメッセージを送りました。

――結果、大正解。

アイツめちゃめちゃカッコイイんで、素晴らしかったですね。ちょっと悔しいくらいでしたけど、自分の曲がリードギターで霞むくらいよかったです。

――これは言葉が先?曲が先?

どうだろう。詞も曲も自分で作ってるので、お互い作用しあってできていくので、音がVooDooのような気もするし、VooDooだからこういう音になった気もするし。言葉と音が両方作用しながらできていくと思うんですよね。

――詞の世界がまた独特ですが、インスピレーションはどこから?

ほんとにいつも思ってます。メモに書きますし、それこそ(ペットボトルを指差し)”ここからはがせます”とか、そういう小さなことも気になります。

――「花いづる森」とかは幻想的な歌詞ですね。聴くほどに深い所に連れて行かれ、クセになります。

自分もそう思ってます。これは最初にギターのフレーズを作って、作りながらすでにクセになるな、幻想的だなって思ってて、音が歌詞を運んでくれて、言葉を書き進めていくと、言葉がこういうコード進行にした方がいいよって。今は荒涼とした森なんですけど、いずれ花がぱーっと開くだろうってイメージで作った曲なんですよ。メロがあって、サビがあって、次に出てくるメロディは花が開いてるイメージを作りたいと思ったんです。そしたらそのコードをあてるじゃないですか、するとそのコードにあててる所は必然的に、”なにか きっと言葉を話している 天使かなにかが”っていうフレーズを連れてくる。

――まさに言葉と音が作用し合ってる。想像をかき立てられるゆえ、ファンの方がその後の物語を創作することもあるそうですね。

そうなんですよ。すごい嬉しいです。僕もなんですけど、高校生の時に「羅生門」の続きを書きなさいっていう授業があって。

――そんな洒落た授業があるなんて。

あったんですよ。それ書いて褒められて、学校新聞に載って、そん時すごく嬉しかったんですよ。普段は髪とか染めて逆らってたんで、先生が取りあげて褒めてくれるとは思ってなくて。続きを書いてくれる人がいると、そういうことを思い出すんですよね。もしかすると続きを書くことによって、生きることがちょっと楽しくなったりとかしてくれてるのかなって。

――素敵な授業でしたね。

ほんとにグレずに済んだ気がします(笑)。

――この3曲が収録された1stシングル。タイトルは「Primal Three」。なぜ”光の三原色”と?

3曲並べると、色が3つ違うように個性的な曲だったので、作りながら収束していきました。

――初回盤はバンド初のライブ映像も付いてきますね。

もうこの日のライブがすごく楽しくて、映像として観てもめちゃくちゃいいなあと思って。よく撮っていただいたなあって。(カメラを持つ手つきで)手も疲れるだろうに。

――自分たちのライブを客観的に観られたんじゃないですか。

実はライブ映像観るの初めてなんですよ。やっぱりお客さんのことを見ちゃいますね。お客さんどんな顔してるかな、楽しんでくれてるかな、それが一番ライブの大事なところだから。お客さんがどういうふうに動いてるのかが気になるんですよ。DVDを観させてもらったら、お客さんがすごい熱いパワーを出してくれてて、そこに感動したしカッコいいなと思いました。

――シングルを引っさげてツアーがありますね。タイトルが「Leap with Lightning tour」。Leapは跳躍っていう意味がありますが、この意図は?

「Lightning strikes」に関連するタイトルがいいなと思って、雷がビリビリってくる大縄飛びみたいになってて、みんなでワーイって楽しく飛んでるような。はい、次入ってみたいな、そういう感じにしたいなって。

――だから跳躍。名古屋は7/13 APOLLO BASEです。どんな感じになるんでしょう。

ただの縄跳びじゃなく、雷でできてるイメージでなんですよ(笑)。超カッコイイですよ、ビリビリなんで。行くぜーって飛んで、だけど雷でただ攻撃するんじゃなくて、古川君、早く!次入って!(笑)。

――私も入る!(笑)

私も! で、失敗して、なにやってんだ〜、みたいな(笑)。

――バンドは今どんな時期にきているのでしょう。

自分でも考えますけど、正直よくわかんないです。「花いづる森」みたいに、これから花開くんであれば相対的に今が悪いといえるかもしれないし、これから枯れるしかないのであれば今がいい時期といえるかもしれない。願わくば今が蕾であって、もっとすさまじい花を咲かせたいです。

――メンバーの皆さん、やりたい方向性は一緒ですか?

それがけっこう違うんです。僕はそれこそいろんな種類の花をもってきたいタイプかもしれない。黄色い花もあって、青い花も赤い花もあって、足もとにも白い花を植えて目の眩むようなイメージを持ってるんですけど、中屋はどちらかというとバラを1本ぼーんと挿して他ぜんぶ刈って、その方が目立つだろみたいなタイプだと思うんですよ。

――対照的ですね。でも音はまとまってる。

付き合いが長いので。アイツがバラ1本ぼーんって挿したら、周りにちょこちょこ(花を植えるようなポーズ)。もしくはバラをこっそりひまわりに替えるみたいな(笑)。で、最終的には、中屋もまあいいやって。

――今さらですが、バンド名をブランキーの「死に神のサングラス」の歌詞から取ったのはなぜですか?

浅井さんの歌詞の魅力って、なんでそれをもってきたのかっていうインパクトも魅力の一つだと思うんですよね。説明が難しいんだけど、この1行から始まるの?みたいな。「死に神のサングラス」って、”いいだろうオレのサングラス”そっから入るんですよ。なんだこの始まりはって。面白いけどカッコイイんですよね。自分には絶対できないなって。

――でも古川さんの詞もそう思われてるような気がしますけど、たとえば「片目のウィリー」の”幽霊船のウィリーが片目を閉じてる間に”の始まりとか。

願わくばそうなりたいですけど。

――何を目指しましょう。

「花いづる森」のイメージで引き続き言っちゃいますけど、この曲は最初、果てしない荒野をイメージしてて、Cメロ作った時に思い浮かんだのが花が咲き乱れて、花吹雪のなか人が死んでいくようなイメージになったんですよね。自分の理想は花は咲かせたいんですよ。セールスでたくさんの花を表現するっていう単純なことだけじゃなくてもいいんですよ。たった一人の人が死ぬまで愛してくれるのでもよくて、とにかく花は咲かせたい。花が咲き乱れてて、風で花が吹雪いてるようなものを目指したいですね。


インタビュー・文/深見恵美子

Major 1st Single 「Primal Three」 Now on sale


THE PINBALLS Official Site http://thepinballs.org/
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ライブ情報

THE PINBALLS
Leap with Lightnings tour 〜Final Series〜

2018/07/13(金)
アポロベイス
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