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「表現することを極めて、バンドから次のステージにいきたい」滋賀発男女ツインヴォーカル3ピースロックバンド、Swimyインタビュー!

2018/02/06 14:00


「表現することを極めて、バンドから次のステージにいきたい」


滋賀発男女ツインヴォーカル3ピースロックバンド・Swimyが、1月10日(水)に2ndシングル「僕と魚の物語」をリリースした。昨年7月1日にドラムのみっけが脱退して3人編成となった彼らにとって、新たなスタートとなる一枚。NHK「みんなのうた」のために書き下ろされた「僕と魚の物語」をはじめ、バンドサウンドにとらわれない自由な表現が詰まった3曲が揃った。Takumi(Vocal&Guitar)、平成のまお(Vocal&Bass)、タイキロイド(Guitar& Chorus)のメンバー全員に、3人となっての制作を中心に話を聞いた。



「“これがやりたいな”という理想をそのまま落とし込むことが出来た」


――3ピースバンド・Swimyとしての音楽が、この作品が出来上がったことによって掴みかけたのではないかと思うのですが、実際にはどう感じられていますか?

平成のまお:この体制に慣れたという感覚が近いかもしれないですね。今回のシングルで、これからの始まりを見せられるんじゃないかなって思っています。3曲収録のうち2曲はドラムを使わなかったんですけど、それは今までだとありえないことで。曲を作りながら、新たな方法を見つけていくレコーディングでした。

Takumi:「天使と悪魔の歌」で中畑大樹さん(syrup16g)にドラムを叩いてもらいまして、そこからドラムの音の素材をいただきました。他の2曲「僕と魚の物語」「しゅるる」には、いただいた音の素材を使って、さらにオーケストラの打楽器の音や打ち込みなどの音を組み合わせて、バランスを取っていきました。そうやって作っていったこともあって、僕的には3人になったレコーディングの作業が、デモを制作してる時の感覚に近くなったんですよね。僕が基本的に曲を作るんですけど、4人だった頃はデモを作る作業とレコーディングの作業がちょっと違っていて。

――その違いというのは?

Takumi:デモを作る時は“これがやりたいな”という僕の理想を、遊び心を持ちつつ楽しみながら作るんです。だからデモの段階で、ギターやドラムのない曲をよく作ってたりしていて。でも、レコーディングでは、バンドであるSwimyとしての曲を清書してたんですよね。ギターがない曲をそのままレコーディングすることになったら、“タイキロイドは何のためにいるんだ?”ってなる。メンバー各々に役割があるから、Swimyとして演奏できるように付け加えたりして直していました。

――Swimyの曲になるように適合させていたんですね。

Takumi:その必要性がなくなったなと、3人になって感じられるようになりました。清書し直すという作業があまりないまま、デモから延長線上の流れで録れたんですよね。自分の頭の中に出来たイメージのままであるのと、バンドに落とし込むのとでは、どちらも良い悪いはあると思うんです。今までのようにバンドの形に当てはめることは、自分の中になかった引出しを新たに作ることが出来たので良い部分もある。ただ今回は初めて家で曲を作っている感覚でやりたいことをやれたし、デモにある遊び心をそのまま活かせることも出来て良かったと思っています。

平成のまお:Takumiが作ってきたデモをバンドサウンドで違和感ないように寄せようとしていたのが、デモに寄せようっていう作り方に変わったのは大きかったですね。私はドラムがいないからこそ、エレキベースを持つことは絶対なことじゃないなって思うようになって。鍵盤を弾いたり木琴を叩いたりしてもいい。Takumiはいろんな音を入れてデモを作っているから、どんどん出来る曲を聴く度にワクワクするんです。“次はどんなのが作られるんやろ?”ってすごい楽しみになりました。これまでTakumiが私たちに聴かせてくれる曲は、すでにバンドサウンドに仕上げたものだったんですよね。だけど今は聴かせてもらえる曲の幅が広がりました。

――バンドという形から解き放たれたという感覚でしょうか?

平成のまお:そうですね。3人になったし、ドラムのサポートを入れずにライブもしているんで、逆にバンドサウンドじゃないものが映えるようになったと感じていて。バンドというよりも3人組ユニットと言った方が合うんじゃないかなって思います。ワクワクする瞬間が前よりもさらに増しました。


「Swimyとしての軸は絶対に残しながら、いろんなことをしていく」


――「僕と魚の物語」はNHK「みんなのうた」への書き下ろしとのことですが、子供が聴く曲を作るのはある種のプレッシャーを感じませんでしたか?

Takumi:僕はすごく楽しく作れました。ある意味、裏切りたかったんですよね。「みんなのうた」って僕たちが演奏してる姿ではなくて、アニメーションを見ながら音楽だけがその人に届くじゃないですか。その後で蓋を開けてみたら、“え!バンドがやってる曲とは思いもしなかった!”という衝撃を与えたかった。だから世界観もバンドの殻を破って大きく外れたところで表現したいと思って、新たな挑戦としてバンドのことを全く考えずに作りました。

――歌詞においては、魚の生活を体験していた主人公が最後には魚を食べるという描写が印象的です。

Takumi:子供は純粋に物事を受け取ってくれるので、大人みたいに“この人が歌っているから”とか、“こういうことを歌っているから”といったところから気になるアンテナがあまり生まれないと思っていて。単純に自分の中に入ってくるかで僕は小さい時に判断してきたので、聴いた時にインパクトが強くて覚えやすいように、目にした時に流れないようにと意識しました。純粋な心を持っている子供だからこそ、心に引っかかるように物語を作ろうと考えましたね。いい意味でも悪い意味でも、トラウマソングになって欲しいです。

――童話でも実は残虐な物語だったりするのもあるので、そういう点とこの曲の物語性は繋がっているのかなと感じました。

Takumi:大人になった時でもこの曲が印象に残ってて、ふとした時にこの曲に触れて子供の頃に抱いたイメージと違うなって思えてもらえたらいいですね。大人になれば理解できることが増えるからこそ、“こういうことを歌ってたんや!”っていう、新たな解釈をしてもらえたら嬉しいです。

――2曲目「しゅるる」はアッパーで疾走感のある曲ですが、タイキロイドさんもコメントされているように初のソロ回しがありますね。

タイキロイド:ジツハ ソロマワシヲ ズットサケツヅケテイタンデスヨネ。ミンナ メダチタクナイタイプノアツマリナノデ、“サンニンニナッタイマコソ カラヲヤブロウ!”ト ソロマワシヲ ヤッテミヨウトナリマシタ。

Takumi:この曲はライブハウスでやる時に盛り上がることをイメージしながら制作を進めました。自分もライブを見に行った時に、やっぱりソロ回しはカッコよくてテンション上がるなって思ったんです。それならもう入れなきゃなって。でもソロ回しをやらないようにやらないようにっていう意識がメンバーにあったんだな、と思いましたね。ソロ回しを入れてこなかったというのは、僕の楽曲制作の都合でもあるんですよ。

平成のまお:それはね、入れないように仕向けてた。これまでにも曲を作っている段階で、“ソロ入れてみる?”って問いかけてくる時がいっぱいあったんですけど、“いや別になくていいと思うんやけど”って仕向けてました。でも今回は先に入れるって決めてリリースにしてしまえば、絶対それをやることになる。そうやって必然的なものにして、後で何か起こった時はその時に考えようって思えるようになりましたね。バンド人生の中でソロで注目されることはなかったので、ライブでどんな顔していいか分からないですけど、新しいことをするのは楽しいです。

――そしてインディーズの頃に作った曲「天使と悪魔の歌」を今回のシングルに入れたのは、ツインボーカルに戻ったということが関係していますか?

Takumi:それよりも一枚の作品として完成させる時に、僕らが今まで培ってきた音楽性において軸になるものが欲しいと思ったんですよね。「僕と魚の物語」は好き放題やっているのに対して、「天使と悪魔の歌」はメンバー全員が好きな曲だった。この作品の軸になってくれる曲ということを考えたら、この曲だなという意味で入れたニュアンスが強いです。

平成のまお:この曲は3年前ぐらいに出来たんですけど、初めてツインボーカルを意識した曲だったんです。どのように歌っていくかにこだわって、当時はそこで満足してた部分があって。ギターのリフも一切ないほど楽器はただ弾いている状態だったので、もしあの時にリリースしていたら味気なかったまま聴く人へ届いていた。でもそこから3年寝かせたことによって、楽器のことも考えたベストの状態にして出すことが出来たなと思っています。

Takumi:男女で歌うことに対して慣れてきて、意識を強く持たなくても出来るようになったことを改めて感じましたね。男女の歌い方やハモリ方はこういうのが気持ちいいよねって表現していたことを、過去の自分から教えられたように感じていて。ツインボーカルの強みを、今になって原点回帰な気持ちで再確認しました。

――3人になって新たなスタートに立っている分、感じることは多かったですよね。

平成のまお:3年前に作ったこの曲を聴いたことによって、“これがSwimyらしさ全開やな”って自分たちの原点を見つめ直せたような気がしていて。だから軸となるこの部分は絶対残しながらいろんなことをしたい。軸が太くしっかりとしていればいるほど、いろんなことをしてもSwimyの曲だと言えるものが出来上がると思うんです。「天使と悪魔の歌」はそういう気持ちを強めさせてくれた曲ですね。


「3人になった今の方が、広い視野でアイディアを出せている」


――2018年はバンドを超えたものが、どんどん出来上がりそうですね。

タイキロイド:サンニンニナッテ カケダシナンデ、ソコヲコトシハ レベルアップサセテ フツウニナルヨウニシタイキモチガアリマス。

平成のまお:2018年が終わる頃には“Swimyってこんなことやってるんや!”って思われていたいですね。今はまだバンドの時の名残が強いですけど、そのまま過ごしてても面白くないなって思っていて。“これってバンドじゃなくない?”って言われるぐらいの面白いステージや音作りをして、バンドから次のステージにいきたいです。表現することを極めたいんですよね。想像を超えるものを見せたいし、その方法はこれからたくさん見つけられそうなだと思っています。

――創作意欲が湧いてるんですね。

Takumi:エンターテイメントとして表現が出来るフォーマットは、3人になった今の方が広い視野で見れているかなと思っています。その中で音楽を届ける方法の幅を広げつつ、今までとは違うことを楽しみながらやっていきたいですね。

――違う分野との融合もあるかもしれないですよね。

Takumi:楽しみですね。ミュージカルを手掛ける人たちと一緒にステージを作ったら絶対楽しいよねって、このバンドを組み始めた時からずっと言ってたんですよ。よりそういうことをリアルに考えて、ステージ作りやアイディアを出せる状態になっているので、2018年はより変化できると思っています。


インタビュー・文/笠原幸乃


New Single 「僕と魚の物語」 Now on sale


Swimy Official Site http://www.swimy-web.com/

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