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2000年代のヒットソング36曲が集結した最新作「ラブとポップ」も絶好調!J-POP DJの第一人者、DJ和にインタビュー!

2017/11/06 19:00

邦楽オンリーで斬新なミックスを展開するDJ和。J-POP DJの第一人者として今までリリースしたミックスCDは累計120万枚を突破し、最新作「ラブとポップ〜好きだった人を思い出す歌がある〜」も絶好調! 2000年代のヒットソング36曲を集結させ、聴く人の思い出をくすぐる。海外にも活躍の場を広げる彼に、DJの醍醐味やJ-POPへのこだわりを聞いた。


――「ラブとポップ〜好きだった人を思い出す歌がある〜」でさらに注目されてますね。選曲はどのように。

僕が単純に好きな曲ってのもあるんですけど、いろんな所でDJをしてきた経験とか、カラオケでみんなが歌う曲とか、テレビで使われたとか、どれだけ人に影響を与えたのかみたいな、そういう度合いも加味して選んだんですけど、2000年代日本代表にするんであれば、どういうラインナップが一番いいんだろうと考えました。

――椎名林檎、nobodyknows+、キンモクセイ、DJ OZMA、元ちとせ…、偏らずにいろんな曲が入ってますね。

そうですね。日本の音楽の真ん中あたりを男女織り交ぜ、バンドもあり、ヒップヒップユニットあり、バラードを歌う方ありと。

――選曲するにあたり人に聞いたりリサーチしたりはするんですか?

選曲した時に、これどう思う?って質問はしますね。すると、あ、このCD俺持ってるとか思い出になることもありますね。

――どんな感想が届いてますか?

男友達は2曲目のDA PUMP「if...」の時点で、全部ラップできるわ、Every Little Thing「fragile」は”あいのり”だねみたいな。僕もここがどんぴしゃな世代で、たぶん中学生くらいです。今の20代後半だと当時は小学校高学年か中学校入りたてで、たぶん初めて自分のお金でCDを買う頃だと思うんですよね。初めて買ったCDがCHEMISTRYだったという人が多いみたいで、僕も2、3番目のうちに入るんで、思い出がそれぞれあると思います。CDって小中学生にとっては高額商品ですから、1年に1枚2枚買うのが精一杯だったと思うから。あと今でもカラオケで歌うとか、俺の持ち歌だとか。昔付き合ってた彼氏彼女思い出すわとか。リアルに十数年ぶりに聴くと、思い出が一気に甦ってきますよね。

――Every Little Thing「fragile」で幕を開け、トリの浜崎あゆみまで曲順も絶妙ですね。

普通のコンピレーションアルバムと違い曲と曲を繋げてるんで、通常は曲と曲の間にリセットされますけど、前の曲か何か、後ろの曲が何かで聴こえ方が変わってくるんです。頭から聴いて70分くらいあるんですけど、65分くらいに聴く「SEASONS」と頭の5分で聴く「SEASONS」とは印象が違うと思うんですよね。

――確かに。

カラオケで1人目誰歌う?っていうのあるじゃないですか、1曲目どんな選曲する?って。あれのDJ版みたいな。最初はこういう導入で、そこからみんな参加してっていう。前半はゆったりめに始まり、どんどんその時代に戻れるよう深く入っていけるようにして、うわぁ懐かしいってどんどん懐かしがってもらい、どんどんテンポを上げていってちょっとロックになったりとか、最後にかけては壮大なバラードにして、トリを浜崎あゆみ「SEASONS」にすることは最初の段階で決めてましたね。ただどれも名曲なんで、どれが1曲目でも問題ないですし、どれが最後でも飾れると思ってはいて、導入のパターンもいろいろ作れるんで、正解はきっとなくて僕の中の解釈です。

――ORANGE RANGEの「花」からRIP SLYMEの「One」、アジカンの「君という花」からサンボマスターの「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」の曲のつなぎなどはすごく自然で、これぞDJのなせる技だなと思いました。

これとこれは繋がりそうだなとか、そういうのは日々思うんです。街中で流れてた曲に、あ、これなんかと似てるなとか、同じくらいのテンポとか、音圧とか、ギターの音色とか、リズムの刻み方とか。これとこれ繋げてみたいという衝動から始まるんですけど、職業病みたいな感じです。

――海老名サービスエリアで自ら販売もしてらっしゃいますよね。実際に反応を目の当たりにできるわけですが、皆さんどんなリアクションなんでしょう。

みんな懐かしい〜って、最初に出てくるのがその単語なんすね。それか、歌いながら歩いてるんですよ。その光景みて曲の力ってすごいなぁって。あとジャケット見て”広末だ!”って言うんですね(笑)。

――ジャケットを広末涼子さんにしたのも大正解ですよね。

広末さんはもちろん超一流の国民的女優さんですけど、僕のように2000年代前半に10代だった子にとっては誰が見ても可愛いみたいな存在で、テレビでずっと観てたし時代を引っ張ってってくれて僕ら一緒に生きてきたなって。その広末さんと懐かしいのかけ算で、一気にその時代にタイムスリップしていけるのではないかと。

――36曲収録され2,000円。お得感もありますね。

そうですね、これで2,000円ですからね。コンピとしてはお得ではあって、普通だと十数曲しか入らないんで。フルで聴くのとはまた違った提案の仕方をしてるんですけど、たくさん曲があればあるほどその時代に入っていけるので。このラインナップを見た時と、広末さんと、そこからどんどんあふれ出る思い出話をした人はたいがい買っていかれますね(笑)。

――購入してすぐに車で聴かれるんでしょうね。

たぶん皆さんそうだと思います。サービスエリアで売り始めたのも、CDを聴く場所ってどこなんだろうって冷静に思って。今は移動中にCDとか持たないし、スマホがあるので、基本パソコンでダウンロードして携帯に移すじゃないですか。CDって外で必要ないなって。それ以外でCD聴く場所どこって考えた時に、車ってほぼCDデッキがあるし、携帯を繋げて聴くこともあるけど、やっぱラジオとかCDがベースになっていて、しかもサービスエリアは来る人が100%車に乗ってるっていう状態の場所。渋谷の駅前で売っているよりかは直撃なんですよね。

――どなたの案だったんですか?

僕らチームで考えて、販売イベントやりたいねって言ってどこにしようかって考えてた時に、そんな話の流れでサービスエリアいいねみたいに。

――ご本人が販売されてるなんてビックリされませんか?

ああ、でも全然知らない方もいるし、”和さんですか?”ってなったりもするけど、そんなに自分を出してるわけでもないので。

――和さん自身の音楽のルーツは?

そうですね。うちはホントに普通の家庭で、音楽一家でもないですし、音楽が詳しい親父がいるわけでもないし、ピアノを習わされたくらいで。一般の家庭って結局はテレビメインの生活じゃないですか、とくに80年代、90年代は。テレビ中心で生きてると、どう考えてもJポップ中心になるんですね。ルーツってほど大層なものじゃなくって、生活と一緒に聴いてた音楽って感じですけど。

――いつDJになりたいと。

高校生くらいになるとみんな音楽の聴き方が変わってきて、自分がこれを好きって押してるものがカッコいいかカッコ悪いかの話になってきて、オアシスを聴いてる俺がカッコいいのか、それとも嵐、EXILE…、それぞれあるなか僕は高校になると洋楽を聴き始めて、そこでヒップホップに出会って、そこからDJに行くんですけど、中学の頃からすでにRIP SLYMEとかKICK THE CAN CREWとか好きだったんです。洋楽でヒップホップを聴くと、なりたくなるのがラッパーかダンサーかDJなんです。どれかに憧れるんですけど、僕の場合はDJでした。

――日本の曲だけに絞ろうと思ったのはなぜですか?

洋楽でDJをしていると、アメリカの真似してるだけだなと思って、ただの劣化版だなって気がしてきて、やっぱあの人たちに勝てないなって。あっちの音楽をこっちの解釈でしても、英語なので歌詞もわからないし、説得力ないなって思って。もちろんカッコイイし聴いてはいるんですけど、自分がオススメできると全力で言えないから。完全に曲を理解できないんで、あっちの生活とか、どういう雰囲気でこの曲はできたのかとか、完全に理解できないと、和訳見たところで全部理解したことではないなと。

――ネイティブとはいかないですよね。

そう思った時に、日本の曲とかこっちの世界のものをもっと広める役目をした方がいいなって。そういう人があんまいなかったし、とくにクラブとかでやってる人が。テレビとかラジオでは流れていても、クラブとかDJってあんまイメージないと思うんですけど、とくに10年くらい前はホントになくて。洋楽、ダンスミュージックがほとんどだったけど、日本なんだから日本の音楽で楽しめる場所がもっとあってもいいんじゃないかと思って、周りとそういう日本の曲だけでみたいなイベントをやったりしてたんです。反発ってほどでもないんですけど、洋楽ばっかりがあって日本人が追いかけていても、それは日本独自の文化にならないかもしれないし、もちろんほんとにすごい方々はいるんですけど、もっと日本なりの楽しみ方があってもいいし、逆に外国の方が遊びに来るとか、日本の音楽好きな人いっぱいいるんで。

――それこそアニソンのCDもたくさんリリースされてますけど、アニソンは海外での人気も高いですしね。

そうですね。僕も海外に行く時はアニソン関連のイベントがほとんどですけど、僕らが洋楽に憧れるのと一緒で、がんばって日本語覚えて、日本を好きでいてくれるから、僕らと逆なんですけど、日本に憧れを持ってくれてるんですよね。それってすごいことだなと。アメリカやヨーロッパがエンターテイメントの上にあって、コンプレックスあるような気がするんですけど、でも逆転できる可能性もある。まあ逆転しなくても、もう一個別のジャンルを作れればいいんじゃないかなって。たとえば日本の曲で踊るとか楽しむとか、そういうのをやりたくって、そこからはずっと日本の曲だけでDJをやるようになりました。それが10年前くらいですかね。

――結果、ニーズがあり注目されました。

日本の曲しかかけないって決めて、その時にソニーのプロデューサーと出会い、最初のミックスを2008年に発売したんですけど、アーティスト契約する時に普通ならメジャーデビューっていうカタチなんですけど、僕は歌う人じゃないんで、JポップDJとして契約したんです。そういう肩書きの人はまだいないと思うんですけど。

――それで初のJ-POP DJプロ第1号という肩書きに。

たぶん第2号出てこないんじゃないかな(笑)。たぶんやりたい人いないと思います。僕は洋楽をかけないと決めちゃったんで、オースティン・マホーンの曲もめっちゃ流行ってますけど流さないです。でもDJって流行りものをかけるっていうのが基本ベースとしてあって、縛りをもうけない人がほとんどで、日本語もかけるし洋楽もかける、歌謡曲とか演歌もちょっと混ぜてみてとか、広くやる人が多いんですけど、僕はここしかやりませんみたいな、そういうスタイルなのでDJとしては珍しいですね。

――DJの魅力はずばり!

単純に音楽が好きってのはあるんですけど、好きと好きを共有するのが楽しくて。たとえば「SEASONS」を流した時に、“これ好き”“歌える”っていうお客さんの同意する感じというか。アーティストさんがここにいなくても、音だけで誰とでも繋がれるっていうか、はじめましての人とでも。カラオケとかの延長なんですけど、あれの進化版だと思っていて、原曲が流れて全員で共有できる楽しみみたいな。あれのノンストップって感じですね。

――今までで印象に残ってるイベントなどは?

夏フェスとかですかね。野外フェスとかになるとまたお客さんの臨み方が違う。クラブはふらっと来てお酒飲んだりとか、オーッてなるのがすべてじゃなくて、いい感じに楽しむって場所ですけど、フェスって思いっきり何かを楽しんでる状況なんですね。ライブでワーッてなってる人も、後ろの方でテントはってゆったりしてる人も。みんなで写真撮ったり、今日一日楽しむぞっていうあの全力感っていうのがフェスにはあるんで、音に対する反応とかも全力なんで、すごい熱量になるなあと思います。

――名古屋でのイベントは?

クラブとかですね。知り合いに呼んでもらったりとか、それくらいで。基本は東京ですけど、呼ばれたら名古屋もすぐに飛んできますので!

――それまではこのCDで雰囲気をつかむ。

昔35歳の同窓会みたいな場所でDJやったことがあって、時代を絞ってDJやったことありますけど、同じ世代の集まりなら「ラブとポップ」はまさにみんなで歌えるし、最後は肩をくんだりしそうだなって。

――これからもミックスCDシリーズは続きますか?

いま24枚ありますからね。出せるなら出しつつ、一枚のCDをきっかけに、たとえば活動を再開されたCHEMISTRYのCDを買うとか、久しぶりにライブにいきたいねとか、派生してもらったら個人的には嬉しいな。

――どんなことしてもいいよと言われたらどんなイベントを。

お酒と食べ物と音楽はあればオールOKで、DJブースで常に音が鳴ってる状況で、48時間くらいずーっとやってたいですね。お酒と音楽は相性がいいので、起きてる人は飲みながら、眠たくなったら小さい音楽鳴らしながら寝るみたいな。朝はみんなで朝食を食べながら、でも音楽はずっと鳴ってるみたいな(笑)。


インタビュー・文:深見恵美子

J-POP MIX CD 「ラブとポップ〜好きだった人を思い出す歌がある〜」 Now on sale



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DJ和 Official Site http://www.j-popper.jp/

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