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全身全霊を捧ぐ激情バラード曲と、大親友の「ダイスケ」とのコラボ曲を収録した両A面シングルは《涙腺/クリスマスチキンfeat.ダイスケ》

2016/12/05 00:00


全身全霊を捧ぐ激情バラード曲と、大親友の「ダイスケ」とのコラボ曲を収録した両A面シングルは《涙腺/クリスマスチキンfeat.ダイスケ》(11/23発売)


「上手く笑いたい よりも 下手に泣きたい」
「生まれ変わりたい よりも 生きて変えたい」
聴いた瞬間から包まれる、近藤晃央からしか生まれない音楽。治すためにあえて傷にふれるような言葉で、音で、歌声で、彼はどれだけたくさんの人を救うのだろう。彼自身もおそらく確かめきれないくらいに。そんな“涙の先にある笑顔のうた”は〈涙腺〉。

「〈涙腺〉は9月中旬に作り始めたのでリアルタイムの曲と言えるもの。まず編成から決めたんです。ピアノとアコギとストリングスのみのシンプルな構成でレコーディングをすることにして、題材は特に何もないまま、でも曲の雰囲気は見えていたので、そこに近づくためにどうするかなって。歌詞はけっこう試行錯誤しましたね。根本的に何を僕は描きたいんだろう?と思ったタイミングの時に、わりと身近な人が何に思い悩んでいたのかフラストレーションがたまっている様子だったんです。何かあったの?って聞いても、大丈夫っていう反応。ちょっと突き放されるんですね。自分でどうにかしますっていうテンション。それは身近な人に“迷惑をかけたくない”“負担をかけたくない”から。それを聞いた時に、逆じゃない?って思ったんです。身近なところに迷惑かけないで、他にかけていい場所なんてない感じがして。恋人にも友達にもそうですけど、たとえば家族に対しても、家の中でそんなことを考えて過ごしていたら、外に出た時にどうなるのか。迷惑かけないように、負担かけないようにって気を遣わなくちゃいけないところは他にいっぱいあると思うんですよ。だったら身近な場所に負担をかけていいよ、それをどう思うかはこっちの問題じゃない?って。そういう“許し合える居場所”を作るっていうか、本当は元々あるんだよと伝えたい。そこまでたどりつくにはどうしたらいいのかなっていう想いでこの曲を書いていきました」

〈涙腺〉というタイトル、とても素敵ですね。

「涙腺という言葉をあらためて見たら、涙腺の“腺”って“線”じゃないんですよね」

実は私も今まで“るいせん”、と口にする時、“線”をイメージしていました。

「糸篇の“線”かと思いがちですよね。“月(にくづき)”なんだと思った時に面白いなって。人間の体を表す漢字、機能の“腺”だから、涙が流れる“線”じゃない。内側の涙の泉なんですよね。あらためてこの言葉の意味だったり語源だったりを見てみると、日本語って面白く出来ているなとあらためて思いましたね」

そして近藤晃央×ダイスケ、大親友のシンガーソングライターによる最高のクリスマスソングが誕生。そのタイトルは〈クリスマスチキン〉。日本中を旅した経験で誰よりも多くの人と出会ってすぐに懐に飛び込み、巧みなアコギさばきのダイスケと、斜めから社会を切り取るちょっとひねくれた歌詞世界、言葉選びのセンスが魅力の近藤晃央。未読のLINEがいっぱいあっても気にしないおおらかなダイスケと、セルフプロデュースタイプで几帳面な近藤晃央。お互い180度違う2 人だからこそ生まれた楽曲は――。

「ダイスケとは7年前に知り合ったんです。SonymusicSD(新人発掘部門)で同じ人に育成されていて、男性シンガーソングライターを強化しよう!っていう時期に、アマチュアが40〜50人いる中から毎月4、5組出演するフリーライブイベントがあって共演していたんです。でも仲良くなったのはお互いがデビューしてからですね。言い方は悪いですけど、生き残った二人が再会したみたいな。キャラは違うしタイプも違うんですけど、共通のスタッフがいっぱいいたことと同じ環境で育ったから、そう、同級生と再会するような感覚ですかね。なんかそれだけでもう接点があったというか。音楽性も違いますけど仲が良くて、そのことを知っていたうちのスタッフが、以前ダイスケを担当していたこともあって、そんなに仲が良いなら何かコラボ企画やりなよ!って。普通ならふたりが、こういう曲を作りましたけどどうですか?みたいなことをやらなきゃいけないんですけど案外そういう積極性が僕らにはなくて」

そういうところは似ているんですね。

「そうなんです。背中を押してもらってCDを出す企画を作ってもらったという感じですね」

そして生まれたのはクリスマスソング。

「みんなとの話し合いの中でリリースの時期のこともあってクリスマスソングを、という話になった。でも最初僕はイヤだったんですよ。時期があまりにも限られてしまうし、まして11月下旬にリリースだったら一ケ月も流れない。でもダイスケは同じ理由でふだん手を出さないクリスマスソングをコラボだからこそやってみたいと。じゃあクリスマスソングを作ろう!となって、打ち合わせのあとふたりでサビを2時間くらいで作ったんです。ギターでいろんなメロディーをやりながら、それやってみようか!って録音して10分くらい休憩して、もう一回聴いて、んーダメだな、もう一回!みたいな。サビがなんとなく決まったのでこれを持って帰って、データに起こすから送るわって。Aメロはコードと尺だけその場で決めて、これに乗っかればなんでもOKってスタイルを取ったんです。あんまり縛るとお互いのいいところがなくなっちゃうかな?と思ったので。だからAメロは結果的に毎回違うし、歌詞も自分が歌う所は自分で書くスタンスだったので自由な感じの、かつクリスマスクリスマスした曲になりましたね」

そんなふたりは一緒にクリスマスイブを過ごしたことがあるそうですね。

「イベントライブで一緒になった時に、最後に司会の方からクリスマスの予定を聞かれたんですよ。で、ダイスケが『僕は今年仕事もないんで予定はないです』って言ったので『俺もないのでダイスケの所へ遊びに行こうかな〜』って、壇上でそんなやりとりをしたんです。それから連絡を取っていなくてクリスマスイブに『今日、どうすんの?』って電話したら『マジで来るの?しかもイブ?』って(笑)。『違うの?俺、ヒマなんだけど』『ちょっと待って、掃除するわ』って、それでダイスケの部屋で鍋を食べて、それからカラオケに行ったんですよ」

この歌を歌う時は、その日のことを思い出したりは…

「いや、別にふたりでイブにイルミネーションを見に行ったわけじゃないですから。ホントに見に行っていたら気持ち悪いですよ(笑)」

これから迎える冬の季節にピッタリのコラボ曲〈クリスマスチキン〉は、好きだと言えない貧弱な男子の気持ちを美しいメロディーに乗せて歌う新たなクリスマスソング。

「肝心なところで臆病な部分はお互いに持っている。そこもダイスケとの共通点ですね。女性に告白するんだったら、自分から告白はするけどその前に自分のことを好きかどうかさんざん確かめたり、地固めしまくって、自分が絶対負けない状況を作って告白するとか、そういうところは似ていると思います、ふたりとも」

3曲目はダイスケを招く曲として近藤晃央メインで制作された〈操り人形劇〉。〈涙腺〉が無理に笑おうとせずに「涙を流す曲」なら、この曲は相対的な立ち位置として「作り笑い」「操り人形の糸」に例えた曲。

「サビのメロディーだけダイスケと作って『あとは俺に任せて』って作りました。お互いにそういうことをやったんです。ダイスケが歌いそうにないものにしたいなと、自分の引き出しに多いこういう歌にしました。“偽善者”というのをテーマにしたんです」

実際ダイスケさんにないものでしたか?

「Dead Deadって歌ったのは初めてだって言ってましたね。やっぱり自分が使わない言葉を歌いますし、ボーカルとかも僕がディレクションしたんです。ダイスケに任せて歌ってもらって、いったん聴いてみて『ダイスケ、そういう歌い方じゃなくて、もうちょっと他人を見下すような罵倒するような、あざわらうような気持ちで歌ってみて』って。バカにするみたいな感じでと」

ダイスケさんにしてみたら初めて演じる配役が来た役者さんのような気持ちだったんでしょうか。

「そうですね。でもまったく彼の中にそういう要素がないかと言えばどうなんでしょうね。あいつはあいつで太陽みたいな人間性を持っていますけど、かといって純度100%じゃなく人間らしい部分もたくさんありますし、いい意味で本当は毒気を持っている部分もあるんですよね。アーティストだからどんな面だって芸術になり得る可能性があるので、それをイヤな部分としてではなくて、ダイスケファンが見たことのないダイスケをどうせなら出してあげたいなっていう感じで進んでいったんです」

ではダイスケさんの方のシングル3曲目に収録されている〈類人猿〉はいかがでしたか?

「これは逆にダイスケがメインで作ったものだったんですけど、あそこまでテンション高いレコーディングは今までやったことなかったですね。ワーオ!っていうハイテンションな声も僕ですから(笑)。初めてでしたね。こういうことが起きるから面白いなと思いますね」

初回限定盤Aには6月に行われたライブツアー「近藤晃央 2nd ONEMAN TOUR〜IRIE LAND〜」の東京・東京キネマ倶楽部公演の模様を、初回限定盤Bにはミュージックビデオやジャケット、アーティスト写真の撮影オフショットなどを収めたDVDがそれぞれ付属されている。このシングルが完成した今、思うことは――。

「期間限定ユニットなので次は未定ですけど、ダイスケと一緒にやったからこそダイスケの良さもわかったし、人とふだん比べることはあまりない自分の色も見つめ直す機会をもらって新しいものを拾えたいい機会だったと思いますね。〈涙腺〉という曲もリリース前提に切羽詰まったからこそできたもの。今年は4月にアルバム《アイリー》をリリースして、それから30歳を迎えたので〈涙腺〉は30歳になってからの最初のリリースでもあるんです。自分らしさと、でもちょっと今までと違うもの。そういうのを併せ持つシングルになったので、単純に近藤晃央らしいなって思ってくれる部分と、ダイスケと一緒にやったことも含め新しさも両方ある、そのへんを聴いてもらえたら嬉しいです」

チキン達のクリスマス〜近藤晃央×ダイスケ クリスマス2マンライブ〜は12/22(木) 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE、12/25(日) 心斎橋SOMA。

「まだ、細かいところは決めていないんですけど、基本は転換なし。常にふたりがいるステージにしたいと思うんです。一組が終わるとハイ次の人っていうのじゃなくて、いつダイスケが歌っていつ僕が歌うかわからないようなそんなステージにしたいかなと思いますね」

そして5周年を迎える2017年、近藤晃央ワンマンライブ2017「分泌音」は、2017/1/27(金) E.L.Lにて。

「〈涙腺〉という曲を軸に考えていく上でタイトルを“分泌音”にしたんです。中で閉じこもっているもの、表面的に出ていくものをテーマに掲げてやりたいですね。5周年を迎えて自分が何を想うか、自分自身がこわいし、楽しみ…あー、やっぱりこわいかなー? でもどんどん新しいものを発信していきたいですね。アーティストとして成長できるので。そういうエネルギーになる曲を自分から発信していかなくちゃいけないと思っています。リリースをすることもライブをすることも、ひとつひとつの機会が貴重なもの。ワンマンライブ、ぜひいらしてください」


(11/14 インタビュー・早川矢寿子)

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「涙腺/クリスマスチキンfeat.ダイスケ」
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近藤晃央 Official Site http://www.akihisakondo.jp/
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